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2. 配布資料
東京都小中学校環境教育研究会発行
“東京の青い空” 記事抜粋
平成17年10月29日
東京都小中学校環境教育研究会主催
平成17年度研修会資料
東京湾の汚染を探る
〜子供たちに何を説明し、何を考えさせるか〜
海洋政策研究財団
 
参考資料
福島朋彦 2004 生物の多様性より多様な理想像に期待して,東京都小中学校環境教育研究会会報,28, 1
 
清水透 2004 尻の努力(?)よりも頭の転換を,東京都小中学校環境教育研究会会報,29, 1
 
清水透 2003 循環社会への提言(1)−(6)
 
下水処理を手伝う生き物たち
 
講演スライド一式/海のトリビア/海まな リーフレット
 
はじめに
 我が国が高度成長を遂げようとしていた昭和30年・40年代は、工場廃水の垂れ流しをはじめ、環境保全を省みない活動が横行していました。その結果、日本各地の沿岸に汚染の海が拡大しただけではなく、水俣病やイタイイタイ病など、深刻な問題に直面したことは誰もが知るところです。
 
 国会や政府は、こうした課題に対して、公害対策基本法(昭和42年)・環境庁設置(昭和46年)など、環境を取り戻す制度を構築すると同時に、積極的に技術開発を支援しました。その結果、深刻な公害問題が表面化することは随分と少なくなったのです。
 
 しかし、環境問題のすべてが解決された訳ではありません。沿岸域にも、依然として、課題が残っています。例えば、閉鎖性海湾にみられる赤潮・青潮などは、今日に至るまで、むしろ増加する傾向にあります。原因は一つに絞りきれるものではありませんが、その一つは処理能力を超えるほど排出される生活廃水です。つまり、私たちの生活様式は身近な海の環境と大いに関わりがあるのです。
 
“環境の保全のために個々の生活を考え直す”
 
 誰もが一度は、こう訴える声を聞いたことがあると思います。それどころか、環境教育の基本といって良いかもしれません。しかし、何か漠然とした印象を受けます。子供たちと環境問題を考える時、このような訴えが心に染み入るでしょうか?個々の生活は環境にどのように関わっているのか、それを系統立てて説明することによってこそ、自らの行動を考え、工夫することができるものと思います。
 そこで今回、下水処理やゴミ問題の専門家、清水透氏をお招きして、私たちの生活の基本である排泄と海洋汚染の関連性について考えてみたいと思います。
 
平成17年10月29日
海洋政策研究財団 海洋教育グループ
 
開催要領
1. 日時と場所
日時:10月29日(土)13:00〜18:00
場所:お台場周辺および船の科学館
 
2. 研修内容
 下記のとおり、フィールド観察を実施したうえで、船の科学館の研修室内で講義および意見交換を実施する。
 
(1)フィールド観察
 お台場周辺の砂浜を散策しながら、オイルボール、栄養塩、透明度、溶存酸素量、塩分濃度、浮遊懸濁物、プランクトンなどを観察する。
 
(2)講義と意見交換
 フィールドで観察した結果を思い出しながら、講師の話を聞く。特に下水処理の仕組み、問題点、および対策について理解する。また、最後には、子供たちが取り組める環境対策についての意見交換を行なう。
 
3. その他
講師:清水透(生物水処理研究所)
福島朋彦、菅家英明、日野明日香 (海洋政策研究財団)
小堀信幸、藤井美恵 (船の科学館)
開催協力:海洋政策研究財団(担当 菅原善則:海洋政策研究グループ長)
船の科学館(担当 小堀信幸:学芸部 部長)


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