日本財団 図書館


2 実地調査の概況
2.1 実地調査の実施要領
(1)実施時期
 調査は、平成16年9月3日(金)から12月15日(水)までに実施された。
 各調査海岸における調査実施日は、表2.2-1に示すとおりである。
 
(2)調査地域
 調査海岸は、原則として、1級河川、2級河川の河口から1km以内、あるいは前面に消波ブロック等が設置されている海岸を除く砂浜海岸から選定した。
 
(3)調査主体
 調査は、各自治体が、市町村、NGO等の参加団体の協力を得て実施した。
 なお、表2.1-1に調査海岸及び実地調査参加団体の名を示す。
 
表2.1-1 平成16年度 調査海岸名と調査参加団体一覧
(拡大画面:214KB)
 
(4)調査内容
 海岸で漂着物調査と埋没物調査を実施した。
 
ア. 漂着物調査
 調査範囲は、原則、調査対象の海岸全体の漂着物が把握できるよう、また、調査範囲が偏らないように選定し、波打ち際から内陸方向へ連続的に縦横10mの区画(以下「調査区画」という。)を砂浜が途切れる地点まで設定した。1列当たり最大10区画を限度とした。
 なお、調査区画は原則1列とするが、海岸の奥行きが狭く1列当たり3区画以上を確保できない場合は、複数列とした。
 選定した調査範囲について、まず海岸の用途、周辺の状況、直近の清掃状況等の基礎調査を実施し、その後、漂着物調査を実施した。漂着物調査は、調査区画が判るようにビニールひも等で区分けした後、区画内の漂着物を全て拾い集めた。集めた漂着物は、区画ごとに種類別に分別し、個数及び重量を測定した。
 分別は、(1)プラスチック類、(2)ゴム類、(3)発泡スチレン類、(4)紙類、(5)布類、(6)ガラス・陶磁器類、(7)金属類、(8)その他の人工物の8種類とし、「大分類」ごとに分別し、重量を測定し、「大分類」ごとに個数を集計した。
 また、漂着物に印字されている文字から、(1)日本、(2)中国・台湾、(3)韓国・北朝鮮、(4)ロシア・(5)その他、(6)不明に分類し、海外のものと推定される漂着物は、その種類と個数を調査票に記入した。調査票については、付属資料に示す。
 
イ. 埋没物調査
 埋没物調査は特定海岸のみで実施した。実施海岸は表2.2-1に示すとおりである。
 調査地点は、漂着物調査を行う調査区画の外側で、漂着物が目視で多い所、少ない所及び中間的な所の3地点を設定した。漂着物が塊となっている所があればその場所を調査地点に選定し、調査地点数は、1海岸当たり3地点とした。
 調査方法は、縦横40cmの枠内にある漂着物を取り除いた後、枠内の砂の一定量をバケツに採取し、これに海水を入れて攪拌し、浮上したプラスチック粒子等をネットで捕集した。
 なお、試料の分類、個数調査及び重量調査等の分析は富山県立大学楠井研究室と漢陽大学校工科大学において実施した。
 
2.2 調査海岸の概況
 海岸の所在地、調査海岸名、海岸コード、調査実施日、調査参加人数を表2.2-1に示す。また、図2.2-1に調査海岸の位置を示す。
 
図2.2-1 調査海岸
 
表2.2-1  平成16年度 調査海岸コード、調査実施日及び参加人数一覧表
(拡大画面:119KB)


前ページ 目次へ 次ページ





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION