5-4-6 OZTの範囲指定による表示色変更や直下ラインの表示範囲等の設定
ある指定範囲内外でOZTに関する表示色変更をすることは、操船者に対してある範囲以内のOZTに特に注意すればよいとする事で航行監視に関する余裕を与え、逆にある範囲内で表示色を変更する事はその表示色となったOZTに注意を向かせるといった操船者に対する注意喚起機能となる。
また、OZT計算に関する距離レンジや相手船の速度制限を与える事は、不必要なOZT表示を減らす事で操船者に対する不要な心理的圧迫を低減させる事につながる。
相手船の直下ラインの表示に対して距離レンジや相手船の速度制限を加えることは上記と同様な意味を持つ。
本システムではこれらの計算や表示に関する制限を設定するためのメニューを備えるべくソフトウェア対応を実施したが、以下そのメニューの確認と各種制限を変更した場合のレーダ画像表示例を示す。
<OZT表示や直下ライン表示に関する設定例:その1>
直下ライン対象
距離:6マイル以内
速度:0ノット以上
OZT計算対象
距離:6マイル以内
速度:0ノット以上
OZT注意色表示
距離:6マイル以内
方位:20度以内(自船首から±10度以内)
<OZT表示や直下ライン表示に関する設定例:その2>
直下ライン対象
距離:2.5マイル以内
速度:2ノット以上
OZT計算対象
距離:3マイル以内
速度:2ノット以上
OZT注意色表示
距離:3マイル以内
方位:10度以内(自船首から±5度以内)
上記2例を比較すると、その1に比べてその2は各項目の設定項目をそれぞれ狭くしたために、直下ラインやOZTの表示数が減少しており、特に自船首方向の衝突危険度の高さを示すための注意喚起であるOZTの赤色表示範囲が狭くなっている事が確認できる。
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