5-4-7 各種マーカ類の表示機能
レーダ画像内の相手船による衝突可能性領域すなわちOZTの位置(距離、方位)が直読可能となるように、本システムにおいてはレンジマーカ表示および画面左側にレンジ表示を、またレーダ画面下に方位メモリおよび10度毎に目盛を付けた方位表示を行なうようにソフトウェア対応を実施した。
またOZTまでの到達時間に関しては、その距離と自船速度の割り算により操船者の頭脳で計算可能であるが、その負荷を低減させるために本システムでは画面の右端にタイムマークを表示するように、さらなるソフトウェア対応を実施した。なお、このタイムマークの表示間隔は設定表示レンジと自船速度に応じて見やすい間隔になるように自動計算され表示される仕様となっている。
以上の表示により、例えば本船船首方向やや左舷側にあるOZTはそのゾーンの中心が方位約356度、距離約1.5マイル、到達時間約7分である事が直読可能である。
自船の針路や船速を仮に変化させた場合、OZTの変化を画面上で示せば、衝突危険エリアがどのように変化するかを直感的に把握する事が可能となる。針路変化については、本来本表示方式はOZTすなわち衝突危険領域をかわす角度が直読できるという長所を持ったものであり、その重要性は低いが船速変化に対しては危険領域の変化の把握に対して大きな意義をもつ。ここでは上記の重要性の差がある事は認識しつつも、両変化に対する試行操船機能を追加すべくシステムのソフトウェア対応を実施した。
<試行操船メニュー>
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