3.2.6 実船への適用調査
(1)塗装機による塗料の作業性の確認
実船塗装の前に開発塗装機(2 FEED TYPE)による塗装作業性確認試験を旭サナック(株)で実施し、微粒化、厚膜保持性等の塗装作業性は良好な事が確認された。塗装機は塗料ダストの飛散防止のために、ラップエアを付加した構造としたが、室内ブースでの塗装のため、風による影響は確認できなかった。
(2)モデルブロックによる試験塗装
ユニバーサル造船(株)有明工場で実船への試験前に実船を模擬したモデルブロックで、塗装の作業性、膜厚の確保、ダスト性、臭気、仕上がり状態、乾燥性、付着性を確認した。付着性はモデルブロックと別途作成した試験片にタールエポキシ塗料との塗り重ね性も含めた塗装を行った。塗装後のブロックの写真を写真3.2.6-1と写真3.2.6-2に示す。
写真3.2.6-1 タールエポキシとの塗り重ね
写真3.2.6-2 低VOC塗料の塗膜状態
エアレス作業性は問題が無く、タレ性はWet900μm以上を確認した。塗装中の臭気はほとんど感じる事なくダストも少ない。ダストが少ない事から仕上がり面の光沢もあるきれいな塗膜が得られた。
後日に実施した付着性も特に問題はなかった。試験片とブロックの付着試験を写真3.2.6-3、写真3.2.6-5に示す。
写真3.2.6-3 試験片の付着性の確認
写真3.2.6-4 付着試験中
写真3.2.6-5 付着試験結果
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