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3.1.4 芳香族エポキシ系による改良
(1)芳香族エポキシ系による改良(芳香族変性剤系 S15系)
 先の検討で安定性良好であった第三級変性剤系(S14)、芳香族変性剤系(S15)の系で検討を継続した。脂肪族エポキシ系は、乾燥塗膜に粘着性があり、特殊殊変性剤の使用により耐食性等の塗膜特性が低下する可能性があるため、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を多く配合した系について検討を行った。芳香族変性剤(S15)で検討した結果を表3.1-7、図3.1-3、4に示す。特殊変性剤量及び、脂肪族エポキシ樹脂を使用することにより市販のエピコート828相当の分子量でありながら低粘度化が可能であった。
 
表3.1-7 芳香族エポキシ系における低粘度化検討
(拡大画面:87KB)
 
図3.1-3  脂肪族エポキシと芳香族エポキシの粘度、分子量との関係
 
図3.1-4 エポキシと変性剤の粘度、分子量との関係
(脂肪族エポキシ/芳香族エポキシ=5/5)
 
 脂肪族エポキシ、及び変性剤量が多くなるほど粘度は低くなる傾向にある。
 芳香族変性剤系(S15)で低粘度化した試作品B4、B9、B12を防食塗料として塗料化検討の結果、目標VOCに達成せず、塗料の貯蔵安定性に問題が生じた。そこで25℃において樹脂安定性が良好であった第三級変性剤(S14系)について検討を継続した。


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