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特別支援教育の背景
・情緒・行動上の問題を抱える通常学級の子ども
・盲・聾・養護学校の生徒数の変化
盲(現状維持)、聾(減少)、肢体不自由(やや増加)、知的障害(増加)
・合併重複障害の存在
肢体不自由(70%が合併・重複)
・専門性ある教員の養成
 
“障害”ってなんだろう
障害は意味が広い
Disorder→障害(医学の学習障害、PDD、AD/HDなど)
Handicap→障害(いわゆる“障害”、知的障害)
Disability→障害(教育の学習障害)
日本語は同じでもニュアンスは異なる
マスコミを中心とした混同
Handicap、Disability>Disorder
 
障害概念の変化
・障害を連続体(スペクトラム)と考える
・障害を固定的なものと考えない
・縦割り型の援助でよいのだろうか
・一日の中での援助
・一生涯の中での援助
・これらの代表として学習障害、広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害がある
 
発達障害とのお付き合い
1 援助者は腹立たしく思っていないだろうか
2 非援助者の気持ちを推察できるだろうか
3 プライドを傷つけていないだろうか
4 信頼を勝ち得ることができるか
5 援助者の論理で対応していないだろうか
6 その人らしく生きているだろうか
7 その子どもの特徴をなくしていないだろうか
 
Q1: 薬について
1 薬のことを出すと教育を放棄しているみたいで・・・
2 リタリンなどは、大人になってものみ続けるのでしょうか?
3 医師の指示で出した薬を、親の判断で止めた場合、どうしたらよいのでしょうか?
 
A: 薬物と教育
・教育と医療は全く別のものか?
服薬しながら教育を受ける
・薬の効果は、中断すれば分かる
効果があれば服薬を続ける
効果がなければ、段階的に中止する
・薬の選択はコンプライアンスが前提である
きちんと服薬
断続的服薬
服薬せず
・情報は正確に伝える
 
A: 薬について知っておいて欲しいこと
・どういう経過で薬をのむことになったのか
・どんな目的で薬をのむのか
・どんな種類の薬をのんでいるのか
・薬を処方する時になんと言われたのか
・服用した後で、情報はどのように報告しているか
 
A: 薬への医療のスタンス
・来る者拒まず、去る者追わず
・医師の指示は絶対ではない
・医療は患者(保護者)の納得のもとで行なわれる
・薬は大きな治療体系の一部である
・薬の効果はきちんとした服薬のもとではかられる
・正しい治療には、いろいろな情報が医師に必要である
 
Q: 気付きのポイントについて
1 学校で障害に気付く際のポイントはどんな点でしょうか
 
A: どうしたら気付くか
・他の子と何処が違うか?
・押してだめなら引いてみる
・生徒は教科書である
・何よりも、経験すること、勉強すること
・無理に診断しようとしないこと
 
Q: 医療とつなげるポイントは
1 気になる子を医療につなげるポイントを教えてください
2 どんな子どもを医療につなげる必要があるか?
3 保護者に説明する時の注意点
 
A: 医療とつなげる
・まず、教育の中で出来ることを考える
・保護者と協働してみる
・段階を踏んだ医療への紹介
・校医、教育相談室などの利用
・保護者の気持ちの考慮
・医療を訪れるのは、本人・保護者
 
A: 保護者とのお付き合い
・保護者はどう考えているか?
知らなかった
分かっているが認めたくない
保護者も治療が必要
・他の保護者にどう説明するか?
 
Q: 医療現場の情報について
1 入院して治療するのはどんな場合か?
2 発達障害の専門家はどこにいるのか?
3 専門のクリニックはどのように探すのか?
 
A: 医療情報
・子どもの精神科の入院形態は
任意、医療保護、措置
保護者の理解が必要
・専門家の数が少ない
専門家チーム
点での存在
・子どもの精神科を看板にしている診療所
 
Q: 障害の理解について
1 ADHDとPDDの違いがよく分かりませんが
2 高機能自閉症とアスペルガー障害の違いはどこのあるのでしょうか?
 
A: 診断上の問題
1 ADHDとPDDの違い
PDDがADHDに優先する(操作的診断基準)
 
2 自閉症とアスペルガー障害
コミュニケーション障害の有無
 
Q: 青年期成人期の様子について
1 ADHDやアスペルガー障害の子どもは成人になるとどうなるのでしょうか
2 就労に向けてどんな困難があり、どんな支援が必要でしょうか
3 診断名を伝える際に注意することは
 
A: 発達障害の予後
・ADHD:
多動はおさまる
集中困難は持続する
衝動性は大きく異なる
・PDD:
知的障害の程度で異なる
 
A: 診断の告知
・診断をどうするか
これまで何と診断されているか?
どれだけ、疾病を理解しているか?
なんと診断して欲しいのか?
診断の時期は
結果が前向きになる診断を
 
A: 就労について
・知的水準と就労
「どうして自分は同じように出来ないのか?」
・ほとんどが対人関係でつまずく
・教育と福祉の連携


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