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2-2. 移動ニーズ
(1)移動ニーズ調査の概要
(1)調査の目的
 移動困難者(身体的な移動困難者、交通条件による移動困難者)の需要(属性数)を明らかにし、外出に困難や問題を抱えている人がどの程度いるかを推計する。
1)地域住民の交通行動の実態把握
 身体的な移動困難と交通利用条件別移動困難からみた移動困難者を分類し、一般の住民と移動困難者の交通行動の違い(モビリティギャップ;外出回数等)を明らかにする。
2)個人の属性別からみた既存交通手段への依存度
 既存の交通手段(自動車、福祉バス、路線バス、汽車、自転車等)にどこまで依存しているか、外出がどの程度満たされているか、を住民の外出行動と意識(例えば、今よりもっと外出したいかどうかなど)から明らかにする。
〇住民の外出行動実態の把握
→ 外出頻度(量)、主な外出目的、外出先等を把握する。
〇移動困難者の需要の推計
[ステップ1] 個人属性を身体的歩行困難の有無・自由車保有の有無別に分類する。
[ステップ2] 交通手段の不在の理由で外出を控えているかどうか(外出の潜在)
 
(2)調査方法
 アンケート調査票を行政員が各世帯に直接訪問し、3部ずつ配布・回収
 (7月8日配布、回収期間は1週間〜10日間程度)
 
(3)調査内容
・個人属性(年齢、性別、運転免許、自由車の保有有無、移動困難度(階段・歩行)
・日常の外出実態(1日の外出回数、利用交通手段、外出目的、外出先)
・村内の移動実態(外出回数、外出先、利用交通手段)
・八戸市への移動実態(外出回数、主な外出先、利用交通手段)
・通院実態(通院回数、通院先、利用交通手段)
・福地村の福祉バス(火・金曜運行)、路線バスの利用実態
・自動車の送り迎えの実態
・現在の外出に対する満足(もっと外出したいかどうか)、外出の潜在化の有無
・DRT(乗り合いタクシー)への利用意向
・階段の上り下り、要介護度(高齢者のみ)
 
日常の外出活動と移動に関する調査
 
 
(2)移動困難者の外出状況
 福地村の移動ニーズ調査(N=529票)より高齢者の外出目的や移動特性を整理した結果を示す。
 
(1)外出目的
 福地村高齢者の外出目的で10%を越えるものをあげると仕事(農林作業)28.7%の他に通院17.8%、買物通勤が15.1%となっている。
 
表2-1 外出目的(複数回答)
通勤 21 2.8%
通学 1 0.1%
仕事(農林作業) 212 28.7%
仕事(業務) 24 3.3%
買物 113 15.3%
私用(用事) 65 8.8%
通院 131 17.8%
送り迎え 25 3.4%
趣味・友人宅訪問 32 4.3%
散歩・スポーツ 45 6.1%
その他 69 9.3%
合計 738 100.0%
 
高齢者の外出目的







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