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2.3 現地観測(モデル海岸II)
2.3.1 青島海岸(鹿児島県)
(1)観測の概要
1)青島海岸の概要
 青島海岸は図2.3.1に示すように太平洋に面し、青島背後の南側半分は海水浴場として利用され、加江田川河口側の北側半分はサーフィンなどで利用されている。海水浴場側は、青島により波が遮蔽(回折)されるために比較的波が小さいが、北側は青島による波の遮蔽効果が及ばないために外洋の波浪が減衰することなく入射し、しかも、加江田川河口部に土砂が堆積した河口テラス地形が広がるために、比較的サーフィンに適した高い巻波砕波が生じやすい状況にある。このような青島による波浪遮蔽効果および加江田川河口の河口テラス地形の存在により、青島海岸北側海岸の方が、離岸流を含む海浜流系がより発達しやすいものと推測される条件にあった。なお、この点に関しては、染料等を用いた調査で確認した。
 
図2.3.1 青島海岸と観測位置
 
2)観測期間
 現地観測は平成15年6月11日から17日の期間に行った。調査スケジュールの概要は以下に示すとおりである。また、観測に先立ってヘリコプター離岸流探査を6月5日午前9時〜12時に実施した。
6月11日(水)午後(前日事前踏査)(フロート実験)(観測箇所推定)
 12日(木)宮崎現地入り(クルー全員)機材設置・報道機関取材用予備観測
     (波高計設置)(機材位置出し)(波浪観測)
 13日(金)機材再配置・観測(波浪観測)(地形測量)(流れの観測)(染料実験)
 14日(土)観測(地形測量)(流れの観測)(波浪観測)
 15日(日)観測(地形測量)(流れの観測)(波浪観測)
 16日(月)海象観測・観測機材撤収
 17日(火)観測終了・一部機材撤収・最終引き上げ
 
図2.3.2 ヘリコプターによる上空探査時の潮位
 
図2.3.3 観測時期の実測天文潮位(確定値)







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