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5. 滝沢村の人口流動の流出・流入の現状
 
 平成12年の国勢調査を基に平成15年8月末の人口52,418人に併せて推計した、人口流動の流出・流入量をとりまとめると次のようになる。
 
 
 これまでの傾向・現状をとりまとめると、村内に居住し、村内で従業・就学している人が最も多く、次いで盛岡市への流出が多くなっている。このことは、県都として県随一の都市である盛岡市には都市としての集積度があり、そのベッドタウンとして人口の集積が進んだ本村の歴史に影響しています。
 また、村内の就業・就学している人、20,166人のうち、12,076人が就業者であり、8,091人が就学者になっています。学校は、村内に2大学(それぞれ短大部も併設)1短大が立地していることから20歳前後の村内就学者が多いこと、高校は普通科高校と実業高校が各1校で多くの16〜18歳前後の就学者は盛岡市内を向いていることなど、本村の特徴が見られる。
 
6. 将来都市構造
 
 都市計画マスタープランから村の骨格を見ると、現在の村は、盛岡市を中心とした放射状の都市構造の中で各地区が個別に発展・拡大している状況にある。そのため、地区同士での連帯感が希薄であり、地区間の交流基盤も脆弱なものとなっている。その要因としては、盛岡市への住機能以外での機能依存、外周交通基盤の脆弱さが考えられる。
 このため、将来においては、盛岡市との連携を保ちつつ、個々のもつ個性的な機能を強化していくとともに、各地区を連携する交通基盤を整備することにより、村内の地区間交流を図るネットワークの形成に努めるべきであるとしている。
 
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7. 渋滞の現状
 
 村の道路現況を見たとき、人口流動及び路線バス利用者は、盛岡市へのアクセスが多いことから、盛岡都市圏まで範囲を広げた渋滞現況を表すと次のようになり、朝の通勤時間帯の渋滞発生が顕著になっていることが分かる。
 村の主要バス路線は、そのほとんどが盛岡市の館坂橋交差点を通過する路線であり、盛岡都市圏の渋滞懸案ポイントの一つになっている。また、盛岡都市圏の主要渋滞ポイントとしては、11箇所掲げられており、そのうちの1箇所には村内の交差点が掲げられている。そして、各ポイントで発生する時間帯としては、通勤時間帯が大半を占めている。
 
▼岩手県第3次渋滞対策プログラムにおける主要渋滞ポイント(盛岡都市圏)
渋滞ポイントNo. 主要渋滞ポイント名 所在地 路線名
(交差道路名)
最大渋滞長(H9.5)
(最大通過時間)
出現時刻 休日
1 高松2丁目交差点 盛岡市高松2丁目 国道4号上り
(高松2丁目4丁目線上り)
1,100m (13分) 8:30  
2 盛岡市中央公民館前交差点 盛岡市愛宕町 (市)本町通一丁目各乗沢2号線
(国道4号)
1,500m (20分) 8:10  
3 岩山口交差点 盛岡市東新庄2丁目 (市)岩山2号
(国道4号)
700m (13分) 17:25
4 茶畑交差点 盛岡市茶畑1丁目 国道106号
(国道4号)
1,500m (11分) 16:30
5 南大橋北快交差点 盛岡市高崩 国道396号
(国道4号)
1,000m (12分) 8:20  
6 川久保交差点 盛岡市南仙北 国道4号
((主)盛岡環状線)
1,350m (13分) 8:20  
7 館坂交差点 盛岡市前九年2丁目 国道46号
((県)氏子橋夕顔瀬線)
1,000m (12分) 8:20  
8 北山交番前交差点 盛岡市名須川町 国道455号
((市)名須川町愛宕線)
2,700m (17分) 7:40  
9 明治橋南快交差点 盛岡市仙北1丁目 (主)盛岡環状線
((県)不動盛岡線)
1,000m (12分) 8:10  
10 明治橋北快交差点 盛岡市南大通3丁目 (市)大通3丁目明治橋2号線
((県)不動盛岡線)
450m (12分) 18:30  
11 ファル巣子店前交差点 滝沢村滝沢巣子 国道4号
((村)第一巣子線)
850m (5分) 8:20
資料:岩手県第3次渋滞対策プログラム(H9年度策定)
 
渋滞ポイント:一般道路(DID内):渋滞長 1000m以上又は、通常時は10分以上
   一般道路(DID外):渋滞長 500m以上又は、通常時は5分以上
 
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 また、村内の道路の状況として、ピーク時旅行速度(H13村道路計画より)を示す。平休日とも国道4号線(滝沢分れ付近)、主要地方道盛岡環状線のピーク時旅行速度が低く、また、盛岡市から滝沢村に向かって延びる県道盛岡滝沢線についてもピーク時旅行速度が低くなっていることが分かる。
 







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