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知的障害者の居住環境の確保のあり方に関する研究

 事業名 知的障害者の居住環境の確保のあり方に関する研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


第4章 生活ホーム・グループホームの入居者の現況
 現在、千葉県内の生活ホーム・グループホームで生活する人は約500人となっている。知的障害者の居住環境を検討するうえで、生活ホーム・グループホームの入居者の現況やホームに対する評価、要望等を把握する必要がある。
 そこで、生活ホーム・グループホームの代表者・世話人から、入居者の生活状況を把握するとともに、調査が可能な入居者については、入居者本人から生活上の要望、意向等を把握した。また、今回の調査で十分に捕捉できない入居者の状況等については、千葉県生活ホーム連絡協議会「千葉県生活ホーム・グループホーム実態調査報告書」(平成12年)の調査結果も参照した。
1 入居者の状況
(1)性・年齢
 入居者の年齢をみると、生活ホームでは最高齢が63歳、最年少が19歳、平均年齢は38.2歳、グループホームでは最高齢が61歳、最年少が19歳、平均年齢が33.9歳となっている。
 平均年齢をみると、生活ホームと比較してグループホームの平均年齢が約4歳若くなっている。年齢別でみると、グループホームでは20代、30代の入居者が全体約8割を占め、40代以上の入居者は約2割程度の比率である。これに対して、生活ホームでは、20代、30代の入居者は約6割で、40代以上の入居者が4割を占めている。
 
(2)家族の状況
 入居者のうち家族がいる人は、生活ホーム入居者では86%、グループホーム入居者では85%、家族がいない人は、生活ホーム入居者が14%、グループホーム入居者が16%となっており、1割以上が身寄りのない入居者となっている。家族の居住地については、9割以上が千葉県内となっており、県外では東京都、神奈川県等となっている。
 
(3)療育手帳の障害程度区分の程度
 療育手帳の障害程度区分をみると、生活ホーム、グループホームともにB区分(B1、B2)の入居者が多く、生活ホームでは71%、グループホームでは80%を占めている。これに対してA区分((A)、A1、A2)の入居者は、生活ホームでは27%、グループホームでは20%を占め、このうち最重度の(A)の入居者は生活ホームでは3%、グループホームでは5%となっている。
 A区分のうち、A2区分の入居者は重複の障害を有する人で、生活ホームは5%、グループホームは1%となっている。しかし、「生連協・生活・グループホーム実態調査報告書」をみると、入居者のうち重複障害を有する人は、てんかん17%、自閉症8%、精神障害8%、肢体不自由7%、視覚障害3%、聴覚障害2%等となっており、知的障害以外の障害を有する人が多くみられる。また、成人病(生活習慣病)2%、内部疾患3%となっており、慢性的な疾患で医療管理、服薬等が必要な入居者もみられる。
 
図表4-1 入居者の状況
 
図表4-2 知的障害者の重複障害状況
資料:
千葉県生活ホーム連絡協議会「千葉県生活ホーム・グループホーム実態調査報告書」(平成12年)
2 入居者の生活環境(一次活動、二次活動)
 生活ホーム、グループホームの入居者の生活自立度は、在宅者の生活自立度(第1章参照)と比較すると、一次、二次活動とも自立して活動できる人の割合が高くなっているが、入居者に共通して自立度が低い活動もみられる。
 一次活動については、ほとんどの項目で、8割以上の人が自立して活動することができる。ただし、食事の支度(調理等)については、自立して活動できる人は3割未満まで低下する。
 二次活動については、一次活動に比べると総じて自立度が低くなる傾向にあるが、特に読み書き、金銭・物品管理、健康管理については、自立度の低い人の割合が高い。
 
図表4-3 入居者の生活自立度の状況
 
一次活動
 睡眠、食事など生理的に必要な活動
●食事の支度以外の項目は自立度が80%以上
●食事の支度は全介助が32%、一部介助が42%
 
二次活動
 仕事、家事など社会生活を営む上で義務的な性格の強い活動
●二次活動は、一次活動と比較して自立度が低い項目が多いが、在宅者と比較すると自立度が高い
●読み書き、金銭・物品管理、健康管理などは、介助を必要とする人の割合が高い
3 入居者の社会環境
(1)就業・通所の状況
 入居者の就業・通所の状況をみると、生活ホーム、グループホームともに、入居者の9割以上が日中の就業・通所先を確保しているが、通勤・通所先が確保されていない無職の入居者もみられる。
 ホーム別にみると、生活ホームでは、一般就労している人が43%、施設通所している人が52%、無職の人が5%、グループホームでは、一般就労している人が51%と半数以上を占め、施設通所している人が46%、無職の人が3%となっている。
 
図表4-4 入居者の就業・通所の状況
 
生活ホーム
 
グループホーム
 
(2)社会参加の自立度(三次活動)
 入居者の社会参加の自立度をみると、仕事や友人との交際については、自立度の高い人が多くなっているが、近所づきあい、趣味・レクリエーション活動、スポーツ・運動活動については、自立して活動できる人の割合は半数以下となっている。
 
図表4-5 入居者の社会参加の自立度の状況(三次活動)
 
三次活動
 一、二次活動以外で各人が自由に使える時間における活動
●生きがい型の活動の自立度は低い
4 入居者の収入・支出
(1)収入
 「生連協・生活・グループホーム実態調査報告書」によると入居者の収入は、(1)年金、(2)就労所得、(3)知的障害者援護施設等での作業工賃、(4)家族等からの経済援助等などで構成されている。
 年金については、障害基礎年金1級受給者が31%、2級受給者が57%となっており、年金受給者が全体の88%を占めている。年金額は、1級受給者が月額8万3,025円、2級受給者が月額6万6,416円となっている。また、年金を受給していない人は7%となっている。
 年金以外の収入については、収入がまったくない人は約2割で、約8割の人は何らかの収入を得ており、入居者全体のうち就労所得がある人は47%(アルバイトを含む)、施設での作業工賃がある人は26%、家族からの経済援助がある人は2%となっている。このうち、施設で作業工賃については、1万円未満の人が多くなっている。
 
(2)支出
 入居者の支出については、生活ホーム、グループホームへの入居者が負担する徴収金、家賃の本人負担金の2つがあり、1か月当たりの入居者の負担金は賃貸型ホーム(ホームの土地・建物が賃貸借物件)の場合は約5〜7万円程度、所有型ホーム(ホームの土地・建物が設置者の所有)の場合は約4〜6万円程度となっている。(第3章参照
 入居者の半数を占める障害基礎年金2級受給者のうち、就業等の収入がない人は、1ヶ月の収入額は年金の6.6万円に限定されており、年金給付額のほとんどが入居者負担金で占められる状況にある。







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