「学歴」「学校歴」が社会生活上の有利、不利につながっているという考えは依然根強い。52％が「そう思う」と答え、「どちらかといえば、そう思う」の35％と合わせれば、実に10人中9人近くが、そう感じている。

　これは男女別や世代別にみても大差なく、長くこの考え方が社会に根差していることを示す。

　また、「子供の学校教育はどこまで必要か」の問いには、大学（4年制）までとしたのが「男の子の場合」が51％、「女の子の場合」が20％だった。

　文部省の学校基本調査によると、1996年度の大学進学の現役志願率は男子50・9％、女子28・7％。男子の志願率は今回の世論調査の数値とほぼ一致する。女子の志願率は年々伸びているが、世論調査の数値はそれを下回り、女子高学歴に対する考え方にややズレのあることもうかがわせる。

　一方、就職に関して「採用時に卒業学校を問わない企業が出始めている」ことに対し、88％が「いいことだと思う」とし、「学歴神話」の存在を認めながらもそれが決してあるべきものではないという認識を示している。