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資料8-3 混合ブロックの施工時における留意点(案)
 資料8-3 について議論が交わされた。主な論点は(1)敷設の留意点、(2)混合ブロックの名称についてである。
(1)敷設の留意点について
・混合ブロックの施工時における留意点で「ホームの縁端から80cm以上離れた場所にプラットホーム長軸方向に沿って連続的に敷設するものとする。なお、原則としてプラットホームの縁端から混合ブロックまでの距離は、最大でも100cm程度とする」という文言は、実験データを尊重し、かつ、110cm程度などに敷設されている実態なども考慮しての文言であると思うが、これで良いか。
→(異議なし)
・ホーム始終端部分の短軸方向のブロック幅は「40cm以上60cm程度」とする部分は良いか。30cmで敷設されている場合、1枚加えるとそこからの転落事故が減少する可能性がある。
→ホーム始終端部には基本的には柵がついている。柵がない所はこれで良いが、付いている所はブロック30cmのままで良いのではないか。
→柵とブロックが近接している場合はそれで良いが、ホームによっては始終端部に柵はあるが、ホーム短軸方向のブロックと柵までの距離が非常に長いところがある。そのブロックから柵までの間の領域では、長軸方向にもブロックがないところがあり、始終端部のブロックを跨ぐと危険が生じる。
→13年度の最後に、ブロックを2列にするか1列にするかは議論になった。その時は、現在、1列で敷設されており、2列はやめることになったと思う。現在、少なくもと30cmを割り当てており、当社では柵も全駅についているのでこの記述が本当に必要か。
→(事務局)議論の中で、そもそも当初の目的はブロック30cmでは跨ぐのが危険だということで40cmから60cmに拡張した。その考え方と矛盾してしまう。従って、再度、議論の上、決めて頂きたい。
→視覚障害者の方に聞くと、平行方向に移動し、ホーム始終端部にいる時は、勘違いしているケースが多いので、幅が広い方が良いのではないかと思う。30cmで無警戒で歩くと気付かない可能性は大きく、ブロックを越えた時、歩行スピードが上がっていると慣性があってかなり出てしまう。2歩位出てしまうと杖の探索範囲を越えてしまい、方向を見失うことになる。2枚分、60cmあれば停止は保証されるが、30cmでは危ないので、レコメンデーションでも残った方が良いと思う。
→「60cm程度にすることが望ましい」という表現にすれば良いのではないか。
→ホーム始終端の柵の近くまでブロックが敷設してある場合と、JRのように長大ホームに3両程度の列車しか停止しないのでブロックを閉じているケースがある。後者の場合、ブロックは40cm以上ないと効果がないことが以前の実験で明らかになっている。従って、柵の直前にあるブロックは30cmでも良いと思うが、柵まで5m以上なり長い距離がある場合は40cmから60cmのブロック敷設は必須ではないか。従って「程度とする」という表現にするしかないと思う。
→ホーム柵とブロックが近い場合には30cmでも良いが、大きく離れている場合は40cmから60が望ましいという表現になるか。
→ホーム始終端との距離が長い場合は40cmから60cmが望ましいと記述し、図を参照するという形になるか。
→文言や示し方については、委員長と事務局で相談して最終的に決めることにする。
・付帯事項の島式ホームの箇所で「島式ホームにおいて向かい合う両混合ブロックの内方線の中心と中心とを結ぶ距離を60cm以上確保することを原則とする。やむを得ない場合は、内方線の中心と中心とを結ぶ距離を40cm以上確保する。40cm以上確保できない場合は、点状ブロックを敷設する。なお、内方線は敷設しない」で、40cmのところまでは担保する。最初に原則を示し、次がやむを得ない場合で、40cmが確保できない場合は、点状ブロックを撤去するのではなく、危険であることを示すために残すという、この主旨と文言はこれで良いか。
→1番目は新設のホームの場合で、2番目は、既設のホームで60cmを確保できない場合は、できるだけ40cmまで混合ブロックを敷設するということになるのではないか。
→新設駅の場合でも、現実にそのようなホームが作れない可能性がある。
→今の書き方の方が柔軟に対応できるのではないか。
→それでは、このままの書き方でいくということで良いか。
→(異議無し)。
(2)ブロックの名称について
・ブロックの名称であるが「鉄道駅舎プラットホーム内外表示用パターン」のように、パターンとすれば、現状の点ブロックに線を付加するのもパターンなので良いとも考えられる。一つのまとまりとしてブロックと呼んだ方が良いか、また、一つのものとして製造された場合にブロックと呼ぶのかなどについて議論したい。また、略称として、内外表示用パターン、内外表示用ブロックというのはどうか。
→ブロックの方が良い。最終的には一体型のブロックを作って欲しいが、今ある警告ブロックに線を付加しても良いとしておけば、ブロックの方が良いと思う。
→ホーム縁端の内外方向を知らせるので、ホーム縁端を警告するという機能を名前に入れた方が良い。
→「内外表示用」では始終端部も入ると思われる可能性がある。従って、「ホーム縁端ブロック」ということばが良いのでは。始終端部とは区別しているということは、内外だけでは弱いと思う。
→「縁端」を入れるのは良い。加えてニックネームが大事で、それは、内外表示よりも内方表示が適切ではないか。略称は内方表示ブロックか。また、何かJISと違うものを作っていると誤解されるのは好ましくないので、定義をはっきりさせ、既存の点状ブロックに対して、内方を表示する線を組み合わせることにより、この機能を持たせ、点状、線状突起の形状はJISと同等であることを明記することが必要である。
→正確に言う場合は内方表示線付きのブロックである。定義が明確になっていれば、話ことばでは、点ブロック、線ブロックと同様に、線付きブロックと言われても良い。内方を線で示しているので。
→「鉄軌道駅プラットホーム縁端警告用内方表示ブロック」が正式名称で、略称は例えば「内方表示ブロック」や「線付きブロック」など書いておくか。
→PRするためには略称を一つにした方が良いのでは。
→「線付き警告ブロック」はどうか。
→「線付き点状ブロック」か。
→名前の付け方には機能や記号、形状を用いる方法があり、今までは形状できている。このブロックには注意喚起という意味合いもあり警告というだけではない。
→例示としては、「ホーム縁端ブロック」というのはそこでしか使わないという意味が入る点で良いと思う。「線付き点状ブロック」も「警告ブロック」もほかの場所に使われる可能性がある。
→少し長いが、略称は「ホーム縁端警告ブロック」ということで良いだろうか。
→(異議無し)
→それでは、我々が略称を書くときは「ホーム縁端警告ブロック」と書くことにする。
・報告書は今日の議論を踏まえて、案を作成し、委員の皆様に目を通して頂いた上で13年度の報告書とまとめて出版する。
・委員会終了後、ガイドラインの改正手続きに入るのか。
→(事務局)委員会としては報告書を出して頂く。ガイドラインの文言などは、国土交通省と相談して、パブリックコメントを経てガイドライン化を予定している。また、別に、国土交通省と検討している旅客案内サインの方もパブリックコメントを待っているのでこれと一緒に盛り込みたい。
・(事務局)本日で委員会としては終了である。多大なご協力感謝する。最後に、鉄道総研内に実際に列車が走行できる線路とホームがあり、ホーム縁端警告の最終的な確認を10月3日に行う。進め方については事務局内で相談して案内を出す。
→これまでも実際の駅で行うことが出来ればという話が出ていた。時間が合えば宜しくお願いしたい。委員会はこれで無事終了である。どうもありがとうございました。
以上







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