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資料2-2
市民と行政の協働で 豊かなやまとをつくりましょう
わたしたちの大和の市民活動の姿
平成12年度 市民活動団体実態調査報告書 概要版
 
 
平成12年11月
大和市役所市民経済部市民活動課
 
この調査の背景とねらい
 私たちの大和を、よりよい地域にするためには、多くの市民が地域に関心を持ち、お互いにアイデアを出し合い、力を合わせて行動することが大切です。
 大和では、保健・福祉、環境、教育、国際、文化、スポーツ、まちづくり、災害など様々な分野で、市民による自主的な活動が行なわれ、まちに彩りを添えています。市役所は、市民の皆さんと共に、今までの殻を破り成長していきたいと願っています。
 ある時は市民のサポーターとして、ある時はリーダーシップを発揮しながら、みなさんと協働しつつ、21世紀の豊かな大和のまちづくりを進めていきたいと考えています。そして、この市民が主体となり担う部分が、更に拡大していくことを期待しています。
 このための第一歩として、大和市では、この新たな市民社会づくりの中心となる市民活動団体の皆さんに現状をお伺いすることにしました。
 
まとめ(注:本資料は、概要版です。詳細は本報告をご覧下さい。)
調査の進め方
 広報にて公募した市民活動団体、学習センターやコミセンの利用団体、各課で把握している市民活動団体など、総数1124団体に7月末に調査票を郵送しました。9月18日までに831通を回収し、有効な回答829件を解析の対象としました。回収率は、74%の高率に達しました。
 
結果の概要
市民活動団体の特徴:団体は会員数30名未満が主体 50歳以上の女性が活躍
 市民活動団体の約80%は、会員数30名未満、年間活動費50万円未満の団体です。参加している方は50歳以上が約80%で、女性の比率の高い団体が約75%に達しています。(2頁)
団体の性格:社会的な活動が3割、仲間内の活動が7割 仲間内の活動の1/3は社会的活動にも興味
 活動のうち、社会的な活動をしている団体が約30%で、仲間内の活動を行っている団体が約70%でした。仲間内の活動を行っている方たちの約1/3は、チャンスがあれば社会的な活動を行ってみたいと希望しています。(2頁)
活動分野:活動は多彩 文化・芸術活動が多い
 活動分野は、「文化・芸術」が30%、「スポーツ・健康促進」が23%で多く、その他、「環境保全」、「保健・医療・福祉」、「教育」、「まちづくり」など多彩な活動が続きます。(3頁)
情報の受発信:手段としてたよりにしているのは、広報やまと と 口コミ
 活動のための情報の受発信は、広報誌や口コミ、イベントなどが主で、電子ネットワークの活用は進んでいません。(4頁)
「協働」について:約1/3が「協働」を認知 協働の重要性を認識
 「協働」という言葉を全体の約1/3の方が知っていると回答し、多くの方が「協働」が重要であると回答されています。(6頁)
協働のための行政支援として重要なこと:「会合の場の提供」や「支援センターの設置」
 「協働」を進めるための行政の支援として、「会合の場の提供」、「広報誌の利用促進」、「支援センターの設置」、「補助金」などが多くの方に期待されています。(6頁)
活動を進める上で困っていたり、改善したいこと:「活動の場」と「資金」
 活動を進める上で困っていたり、改善したいこととして、仲間内の活動では「活動の場」、「会員」が、社会的な活動では「資金」・「運営」があげられています。(7頁)
 
これからの計画
 大和市全体の市民活動がより活発化するために、上に示された問題の解決に向けた課題は何か、1/3に達する社会的活動に興味のある仲間内の活動を行う団体の方たちが新に動き始めるための課題は何か、これに向けた市役所の役割は何か、市役所として改善すべきことは何か、どんなふうに市民活動を応援すれば良いかなどを検討していきたいと考えています。そして、市民活動と行政の協働のしくみづくりにつなげていきたいと考えております。ご期待ください。
 
(なお、この調査は、市民活動と行政の協働の一例として、特定非営利活動法人かながわ環境教育研究会に企画・分析等の業務を委託して進めました。)
 
市民活動団体の姿
○会員について
 829団体のうち、個人のみの団体は779団体、個人会員と団体会員の両方を含む団体は50団体、団体会員のみの団体は21団体でした。これらの会員数を合計すると、個人会員総数は49,520人(市民の約4人に一人にあたります)、団体総数1,106団体になります。
 活動団体の個人会員の数は、10人未満が23%、10〜20人未満が38%、20〜30人未満が16%で、30人未満の団体が全体の約80%を占めています。
 
○会員の最多年齢層(図1)
 会員の年齢層は、60歳以上が48%と一番多く、50歳代を合わせると80%に達しています。
 
○会員の男女比について
 会員の構成を見ると、女性の割合が多く、「殆どが女性」の団体が47%を占め、「女性が多い」団体も含めると75%に達します。「殆どが男性」、「男性が多い」団体を合計しても15%で、男性の活動が少ないことが分かります。
 
○活動団体の活動の性格
 活動団体の性格を、社会的な活動(ボランティア活動、介護サービスなど社会や人のために行なう活動)、仲間内の活動(趣味やスポーツなど自分や仲間のために行なう活動)に区分すると、社会的な活動を行う団体は16%、仲間内の活動を行う団体は71%、両方の活動を行う団体は13%です。仲間内の活動を行う団体の33%は、チャンスがあれば社会的な活動を行ってみたいと希望しています。
 
○年間の予算(図2)と財源(図3)
 10万円未満の予算で活動している団体数は、全体で44%、10万円以上50万円未満の予算で活動している団体は87%で、90%近い団体が年間50万円未満の予算で運営されています。
 財源は、仲間内の活動を行う団体では94%が会費、4%が補助金などで構成されています。
 社会的な活動を行う団体では、会費が46%、補助金・助成金・寄付金の合計が36%、事業収益が6%となっています。事業収益は、非常に少ない比率です。
 
図1 会員の最多年齢層
(拡大画面:59KB)
 
 
図2 団体区分ごとの年間予算の規模分布
(拡大画面:70KB)
 
 
図3 財源の区分
(拡大画面:65KB)
 
活動分野
 どのような分野の活動が多いかを調べました。(図4
 「文化、芸術」に携わる団体が一番多く、全体の30%です。次が「スポーツ、健康促進」(23%)で、これら二つの区分で全体の約半分を占めています。「保健、医療、福祉」、「環境保全」、「教育」、「まちづくり」がこれに続いています。「環境保全」は、全体の7%を占めていますが、この内約60%が公園等の愛護会です。
 
図4 活動分野と構成比
(拡大画面:74KB)
 
○調査のまとめ方
 14の活動分野の中から複数回答を可として活動を選んでいただき、結果を合計して100%として、構成比率を求めました。図中のnは、回答の総数です。
 図中の■は、社会的な活動を行う団体を示します。□は、仲間内の活動を行う団体と未記入の団体の合計を示します。







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