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九州地方整備局 港湾空港部 海と空のコーナー
魅力あふれる南の拠点づくり
国土交通省 九州地方整備局 鹿児島港湾空港工事事務所
 
 鹿児島県は「離島が多い、首都圏・近畿圏から遠い」という地理的特性を有するとともに、豊富な温泉・景勝地、さらには世界自然遺産屋久島や奄美群島などの観光資源に恵まれていることから、港湾・空港は、仕事・観光・日常生活において欠くことのできない、極めて重要な役割を担っております。
 九州地方整備局鹿児島港湾空港工事事務所は、南の玄関口にあたる鹿児島港、鹿児島空港および離島の玄関口である名瀬港の整備を行っています。
 
○新しい魅力と機能を備えた港へ生まれ変わる ・・鹿児島港
 鹿児島港は、南九州の中心都市鹿児島市に位置する重要港湾で、湾内や各離島航路の発着拠点として多くの人が行き交っています。港の前面には活火山桜島が雄大な姿を錦江湾に浮かべ、その景観は「東洋のナポリ」と呼ばれ、国内だけでなく世界を代表する大型観光船が多数寄港しています。港湾区域は南北約20kmにもおよび、北から本港区、新港区、鴨池港区、中央港区(旧南港、旧木材港)、谷山一区、谷山二区、浜平川港区の7つに分かれています。各港区はそれぞれに役割と施設、緑地レクリエーション、人流関連、交通拠点、物流関連など多様化するニーズに対応するゾーンを備え機能しています。
 
鹿児島港遠景
 
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■港区別利用計画(ソーニング図)
 
鹿児島港
 
 本港区は、港湾施設の老朽化や背後市街地の再開発に対処するため昭和57年から事業を進めてきましたが、北ふ頭の完成(平成5年)に続き、平成14年に南ふ頭が完成したことにより、本港区の再開発事業がほぼ完成することとなりました。今後は、新たに造成された中央ゾーンが定期借地方式で暫定開発されることとなっています。
 中央港区は、大型観光船などの寄港などに対応するため、鹿児島県により“マリンポートかごしま”の事業が進められているところですが、防災拠点としての施設整備などに向けて検討を進めていく予定です。
 
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マリンポートかごしま(完成イメージ図)
 
○流通の機能強化と環境を活かした海洋性レジャー基地の創造・・名瀬港
 名瀬港は奄美群島のなかで最大の島、奄美大島の北西部に位置し、古くから本土を始め南方諸国との貿易港として、また奄美群島内各港を結ぶ海上交通の拠点として利用されてきました。昭和29年に重要港湾となり、本格的な港湾整備を開始。今日では鹿児島〜奄美・沖縄航路、鹿児島〜奄美・喜界航路、東京航路や阪神航路の各定期船が寄港しています。21世紀に向けた新たな港湾空間づくりを目指して平成2年に策定した「名瀬港マリンタウンプロジェクト」にあわせて、沖防波堤、長浜地区に旅客船ふ頭の整備を進めています。
 
名瀬港
 
 名瀬港は港が北に港口を広げた形をしており、冬季風浪時の港内静穏度確保が重要な課題です。特に名瀬市の活性化の一つ名瀬港マリンタウンプロジェクトに伴う物流機能移転先(佐大熊地区)は度々被災を受けるなど、港内の静穏化が早急の課題となっており、このため港内の静穏及び船舶航行の安全を図るため、平成17年度を目標に防波堤(沖)の整備を促進することとしています。
 
経済、観光、文化交流に大きく貢献し離島、アジアの空をつなぐ・・鹿児島空港
 鹿児島空港は、鹿児島市の北東約28km、東に美しい霧島連峰を望む海抜272mの台地に位置し、3000mの滑走路やエプロン24バース(大型機用10バースなど)を有しています。国内線・国際線ターミナルの増築も平成13年までに完了し、ゆとりある快適なサービスステージが誕生しています。
 平成14年には、約630万人(過去最高)の利用者を記録し、九州内では福岡空港に次いで第2位、全国では第9位にランクされています。また開港以来30年間の累計乗降客数は1億3500万人となっています。国内の主要都市や県内の離島空港との路線を持ち、国内旅客・貨物の南の拠点として、さらに上海・ソウルなどアジアとの交流拠点として、重要な役割を果たしています。
 鹿児島空港は、鹿児島市内の旧鹿児島空港(鴨池空港)の代替えとして、滑走路延長2500mを有する大型空港として鹿児島県により建設され、昭和47年4月より供用を開始しました。供用開始後は、国の直轄事業として、航空機の大型化に対処するために滑走路の延伸工事などを実施し、昭和55年10月からは現在の滑走路延長3000mを有する空港となりました。また、航空需要の増大に伴い、滑走路や誘導路の改良・拡幅およびエプロンの増設を順次実施し、地方拠点空港としての施設整備がほぼ完成しています。第8次空港整備七箇年計画では、基本施設の機能保持、安全性の向上等を図るための施設改良に重点をおいて整備を計画的に進めていきます。
 
鹿児島空港







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