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第3章 瀬戸内海の霧の特徴
 瀬戸内海の霧は、前線などに伴う悪天候の際に発生する前線霧(混合霧)と、晴天の良い夜間に発生する放射霧や移流霧に大別できる。いずれの場合も、風の弱い時に海面の冷却によって発生する。
 
 瀬戸内海では、海上における霧の発生が沿岸部に比べてかなり多い。特に、備讃瀬戸から燧灘にかけての海域、安芸灘および伊予灘では多い(図6)。沿岸部では、神戸、姫路、岡山、広島、高松、松山、下関、大分などのように冬期においても霧の発生する所がある。
 
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図6 瀬戸内海の年間霧日数(続・日本全国沿岸海洋誌より)
 
第4章 瀬戸内海の霧の季節的特徴
 この海域では、視界が3月頃から多少悪くなり始め、5月、6月を最悪として8月以後は比較的良くなる。(図7)
 
 霧の発生は局地的なことが多い。霧の発生の日変化は各地によって複雑であるが、一般に早朝発生し、その後数時間を経て9〜10時ごろ消散することが多い。この現象を参考に航海するのも一方法である。
 
霧日数の季節変化(1940−2000平均)
図7 瀬戸内海における霧発生日数の季節変化







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