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マーフィー石油社(Murphy Oil)
 同社は、世界的な石油・ガス探鉱、生産会社であり、米国と英国で精製、マーケティング事業を展開している。マーフィー石油社は現在、米国、エクアドル、マレーシア、カナダ西部、カナダ東岸オフショア、北海の英領海域、大西洋北縁海域(Atlantic Margin)を中心とし探鉱、生産事業を行っている。同社はアルバータ北部の堆積油砂からビチュメン(アスファルト)を抽出し、これを合成原油(シンクルード)に精製しているシンクルード・カナダ社の5%を保有している。マーフィー石油社は米国内でメロウ(ルイジアナ州)、スペリオール(ウィスコンシン州)の2つの精製所を所有しており、米国中西部、南部の23州に広がるガソリン・スタンドのネットワークや卸売り業者を通じて精製品を販売している。マーフィー石油社の給油所は21州で主にウォルマート(量販店)の駐車場に設置されており、マーフィーUSAという商標を使用している。マーフィー石油社は、メロウ精製所から米国南東部の2つの一般パイプラインに石油精製品を送る全長120マイル(約193km)の精製石油パイプラインの権利の20%を保有しており、同パイプラインの輸送能力は日量165,000バレル(22,275石油換算トン)である。同社はまた、ルイジアナ沿岸で石油タンカーや陸上施設に原油を貯蔵するための沖合荷揚げ施設を提供するL00P社の3.2%を保有している。マーフィー石油社の現在のマーケット・キャップは37億ドルである。マーフィー石油社は2001年12月現在進行中の資本支出プロジェクトに5億600万ドルの投資を確定していた。これには、メロウ精製所のクリーン燃料及び原油処理能力拡張プロジェクト向け2億6,000万ドル、メキシコ湾の大水深海域にあるメデューサ油田の開発コスト9,400万ドルが含まれている。同社の本社はアーカンソー州エルドラドに所在する。
 
オーシャン・エネジー社(Ocean Energy)
 オーシャン・エネジー社(OEI)は北米のメキシコ湾の大陸棚上及び大水深海域、ロッキー山脈、ペルム盆(Pemian Basin)7、Arklatex8、Anadarko盆9、テキサス東部、メキシコ湾岸で探鉱・生産事業を実施している。海外では、同社は赤道ギニア、アンゴラ、コートダジュールで石油、ガス開発を行っており、西アフリカで事業を展開する米国独立系石油会社の一つとなっている。同社はまた、エジプト、タタールスタン、ブラジル、パキスタン、インドネシアでも活動している。OEIは2001年12月31日現在で、6億100万石油換算バレル(約8,114万トン)の確認埋蔵量を保有しており、そのうち49%が天然ガス、51%が原油である。同社が保有する確認埋蔵量のうち、63%が北米、残りは海外に位置している。現在のマーケット・キャップは35億ドルである。2002年の同社の資本支出予算は約6億5,000万ドルである。2002年の資本支出予算のうち3〜3.5億ドルはメキシコ湾海域に投下される予定である。本社はテキサス州ヒューストン。
 
カー・マギー社(Kerr McGee)
 カー・マギー社(KMG)は全世界で陸上、海底油田の探鉱、生産事業を実施しているが、事業の中核となっているのは米国と北海の英国海域である。同社はメキシコ湾、北海、南シナ海、そして米国、エクアドル、インドネシア、カザフスタンに生産油田を保有している。カー・マギー社の保有埋蔵量は15億石油換算バレルを超え、2001年に純生産日量は石油で平均約198,000バレル(26,730トン)であり、天然ガスの販売日量は平均5億9,600万cf(L688万m3)であった。2001年末にカー・マギー社は、世界の未開発油・ガス田の面積の約67%の権利を保有していた。同社が権利を有する8,200エーカー(約33km2)のうち6,300エーカー(25.5km2)は世界中の大水深(1,000フィート=約305mを超える)海域の高ポテンシャル鉱脈である。カー・マギー社の現在のマーケット・キャップは50億ドルである。同社は2002年の資本支出プログラムに8億9,000万ドルの予算を割り当てている。これは2001年の50%減である。減額の大部分は、2001年末から2002年にかけて4件の大型開発プロジェクトが完了した結果である。同社はオクラホマ・シティに本社を置く。
 
ユノカル社(Unoal)
 ユノカル社は主に、石油、ガスの探鉱、開発、生産を手掛けている。これらの事業は米国本土、アラスカ、カナダ、そして世界10数力国で展開されている。米国本土における事業の大部分は、テキサス州、ルイジアナ州、アラバマ州のメキシコ湾岸地域の陸上油田とメキシコ湾の大陸棚及び大水深海域の探鉱、生産で構成されている。ユノカル社は2001年に全世界で平均して原油、凝縮油、天然ガス液を日量17万バレル(22,950石油換算トン)、天然ガスを日量20億300万cf(5,672万m3)生産している。主要生産地は、米国メキシコ湾の陸上、オフショア、タイランド湾、インドネシアの東カリマンタン沖であった。同社の世界の生産量の約50%と、同社が世界に保有する確定埋蔵量の30%が米国内のものである。2001年12月31日現在油のユノカル社の純資産の約90%を探鉱・生産事業が占め、そのうち約50%は米国内のものであった。同社はメキシコ湾大水深海域でリース権(acreage position)を購入し、235件の探鉱リース権に部分的所有権を有している。ユノカル社の現在のマーケット・キャップは79億ドルである。2002年の開発支出は、前年から10億ドル増額の総額約11億5,000万ドルとなる見込みである。探鉱支出は前年から約6億ドル減の約3億2,500万ドルが見込まれている。同社の本社はカリフォルニア州エル・セグンドに置かれている。
 
オクシデンタル社(Occidental)
 同社は米国、コロンビア、エクアドル、オマーン、パキスタン、カタール、ロシア、イエメンで原油、凝縮油、天然ガスを生産している。オクシデンタル社はまた、これらの国のいくつかに加え、アルバニア、ペルーでも探鉱・開発事業を実施している。2001年12月31日現在、同社の石油・ガス埋蔵量は22億4,100万バレル(約3億254万石油換算トン)相当であり、前年には21億7,100万バレル(約2億9309万石油換算トン)であった。原油及び凝縮油の国内埋蔵量は前年の13億4,600万バレル(1億8,171万石油換算トン)から2001年12月31日には13億7,100バレル(約1億8,509万石油換算トン)に増加し、全世界で同社が保有する原油埋蔵量は2000年末の4億5,700万バレル(約6,170万トン)から2001年には5億2,600万バレル(7,101万トン)に増加した。同社の全世界の純確認開発及び未開発天然ガス埋蔵量は、2001年末に約2兆1,000億cf(594億7,000万m3)であり、このうち2兆cf(566億3,000万m3)は国内事業からのものであった。同社の現在のマーケット・キャップは100億ドルである。オクシデンタル社の2002年の資本支出予算は11億ドルであった。このうち約10億ドルが石油・ガス開発にあてられる。同社は本社をロサンゼルスに置く。
 

7
テキサス西部、ニューメキシコ南西部にまたがる地域
8
アーカンソー、ルイジアナ、テキサスにまたがる地域
9
テキサス北部、オクラホマ西部、カンサス南部にまたがる地域







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