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第4章 新しいコミュニティ形成と人材活用に関する考え方
1 時代の変化に対応するコミュニティ形成の視点
 コミュニティは、これまで同じ地域に居住し、生活するもの同士の集まりという意味合いから、「生活共同体」として解釈されてきた。すなわち、住区の単位を表すもので、そこで行われる各種の活動(例えば:祭り、草刈りなどの奉仕活動、廃品の回収など)は、「コミュニティ活動」(住区単位で行われる集団活動)を表す言葉として用いられてきた。
 少子高齢化の進展、自家用車の普及、高度情報通信技術の発展などから、新たな暮らし方や住様式が生まれる今日、住民の生活圏は単に住区のまとまりから広域化している。一方で、趣味趣向を同じくする者同士の集まりや、スポーツ活動団体、ボランティアサークルなどをも考慮に入れた活動が展開されていることから、地理的(空間的)な領域を超えたコミュニティ概念のとらえ方が必要である。
 こうした考え方を前提に、朝日町の自然環境や伝統的な文化に培われた風土を継承し、今後とも持続的に発展をしていくための原動力としてコミュニティ活動(住民活動)を位置づけ、市町村界を跨いで広域化する住民の日常的な生活圏域をコミュニティ(活動の場)としてとらえる。地方分権の波が急展開で進むなかにあって、住民主体の諸活動を推進し、住民、企業、行政が一体となって取り組むパートナーシップ(協働(きょうどう))のまちづくりを具体化するには、時代の変化に対応するコミュニティ形成によって支えられるものと考える。
 このようなことから、本研究調査結果をふまえて、新たな時代に適合したコミュニティ形成に向け、以下に掲げる3つの視点を掲げる。
 
【変化に対応するコミュニティ形成の視点】
(1)地域の伝統的・生活文化の継承と発展的な展開
 住民の暮らしと融合したコミュニティ活動を通し、歴史的な文化や芸能と新しい文化が融合しながら、持続的に発展し続けるまちづくりを展開する。
 
(2)新しい産業づくり意識の高揚
 住民の要請や地域社会への貢献といった広い視野を持った人材の育成を進め、地域に密着した産業づくりを展開する。
 
(3)住民の社会参画への仕組みづくり
 高齢者、女性、子どもなど全ての住民が社会貢献に向けて活動するの仕組みづくりを通し、協働のまちづくりを展開する。
 
協働(きょうどう)とは
住民や住民団体が自治体とともに、共通する地域社会の課題を解決するために、この町に住む生活者、活動団体、企業などの立場や特色を認め合ったうえで、それぞれの能力や物資を提供しあい、協力して活力あるコミュニティ形成を進めること。
 
2 朝日町のコミュニティづくりの理念
 朝日町を構成する各地域の特性や、潜在的な資源を有効的に活用し、住民の参画によるまちづくりは、住民の主体的な活動を通し、まちへの愛着心を高めていく活動である。
 朝日町のコミュニティ活性化の理念は、そうした考え方にもとづき『ひと』、『もの』、『情報』を媒体に、住民、企業、団体、行政が協働(きょうどう)で地域に貢献していこうとするものである。
 
図表4−1 ひと・もの・情報が生み出すこころのコミュニティづくり理念の概念図







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