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空港環境整備協会について
(財)空港環境整備協会 大阪事務所長 内門達男
 空港周辺の航空機騒音対策や周辺地域の環境整備などの事業を通じて、航空交通の健全な発展を支えることを目的として、設立されました。本部を東京に置き、1研究所、23の事業所を抱え、次の各事業を実施しています。
空港周辺の環境対策
航空関連の環境調査研究
航空安全事業への助成
空港利用者の利便増進と前記事業の財源確保のための空港駐車場の運営
 
協会の沿革
 我が国民間航空にジェット機が就航して以来、航空機騒音問題が大きな社会問題となり、昭和42年「公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止に関する法律」(航空機騒音防止法)が制定され、国による諸施策が実行されましたが、これらの対策では解決されない、空港周辺住民の身近な問題の対策を迫られることとなり、昭和43年8月協会の前身である「(財)航空公害防止協会」が設立されました。爾来、地元に密着した航空機騒音防止対策を実施してきましたが、平成5年4月、事業内容の拡大を図るため現在の名称に改め、前記事業を実施しているところです。
 大阪事務所は協会設立と同時に全国に先駆けて、設立されました。また、昭和44年にはその収益を対策事業に充当するため、大阪空港駐車場が開設されたのち順次全国に展開され、現在23の空港で駐車場運営を実施しています。
 
◎大阪事務所の事業
 大阪事務所は、前記事業のうち空港周辺の環境対策と空港駐車場の運営を行っていますので、これについてご紹介させて頂きます。
 
空港周辺環境対策事業
(1)テレビ受信障害防止対策事業
 地方公共団体の要請に応じ、大阪国際空港周辺の一定地域におけるテレビ受信契約者に対して、航空機騒音障害対策として受信料の定額の助成金交付を行っています。
(2)テレビ受信障害巡回サービス事業
 大阪国際空港周辺において、航空機による受信障害を受けている世帯に対して、これを軽減するためテレビサービスカーによる巡回点検を行っています。
(3)巡回健康診断の実施
 大阪国際空港周辺において、航空機騒音地域内住民の健康の維持増進を図るため、巡回検診車による無料の健康診断を行っています。(写真(1))
 
写真(1)
 
(4)教育施設等への備品等の寄贈
 大阪国際空港周辺における保育園、小学校及び中学校等に対して、パソコン、プロジェクター、楽器、図書等の備品の寄贈を行っています。
(5)共同利用設備等への備品等の寄贈
 大阪国際空港周辺における共同利用施設等に対して、冷暖房設備、放送機器、パソコン、複写機、印刷機等の備品の寄贈を行っています。
(6)空港周辺移転跡地等の整備助成
 大阪国際空港周辺において地方公共団体が実施する公園、運動広場等の整備に対して助成を行っています。(写真(2))
 
写真(2)
 
(7)移転跡地及び緩衝緑地帯の維持管理
 大阪国際空港周辺の移転跡地及び緩衝緑地帯の維持管理を行っています。
(8)その他
 
空港駐車場の運営
 大阪国際空港ターミナルビル東側の国有地(写真(3))を借用し、空港利用者の利便性向上を図り、且つ前記事業の財源確保のため駐車場を運営しています。年間115万〜120万台の利用車があり、年々増加して日曜・祭日には満車状態でお客様にご不便をお掛けしております。現在、駐車場の混雑緩和のため南側に立体駐車場を建設中で、平成15年10月末完成の予定です。工事期間中のゴールデンウィーク・夏休みなど繁忙期には混雑が予想されますので、大阪空港へはなるべく公共交通機関のご利用をお願い致します。
 
写真(3)
 
◎終わりに
 大阪国際空港は、関西国際空港の開港(平成6年)により一時期利用客が減少しましたが、昨今往時の状況に戻りつつあります。当協会としましては、今後も種々の環境対策事業を実施することにより、大阪国際空港と共に発展する周辺の地方公共団体・住民の方々のお役に立てばと思います。なお、当大阪事務所は駐車場東側(モノレール大阪空港駅の対面)の半円形のガラス張り2階建ての建物です。ご利用の節は、お気軽にお立寄り下さい。







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