日本財団 図書館


分科会B 生命を慈しむ仕事〜ケアの仕事をする人のセルフケア〜
ケアに関わることは、他者の乱れを自分の中にもちこむことであり、ケアする人は常に自分の中の乱れに向き合うことになる。ケアの意味を問いつづけ、他者とともに成長していく生き方について考える。
武田 和子  島田療育センター
進 行  
諸伏 悦子  NTT東日本伊豆病院 副総婦長
武田 和子 島田療育センター心理判定員・日本スヌーズレン協会理事
 
たけだ・かずこ 横浜国立大学教育学部卒、筑波大学大学院教育研究科修士課程修了。1987年より東京都多摩市にある重症心身障害児施設・島田療育センターにて心理判定員として勤務。そのかたわら、調布、多摩、日野などで地域の仲間たちと障害をもつ人びとのコンサートを開催。また、重い障害をもつ人びとのケアの概念として注目されている「スヌーズレン」に、10年ほど前から島田療育センター内で取り組み、1998年に日本スヌーズレン協会を設立。各地でスヌーズレンの講演やワークショップを行っている。
 
重い心身障害をもつ人々との関わりをとおして〜‘スヌーズレン’との出会いと実践から
スヌーズレン(SNOEZELEN)は最重度の知的障害をもつ人々への取り組みです。スヌーズレンは、治療法法や教育プログラムではなく、重い障害をもつ人々と介護者が共に活動するときの‘理念’であると言えます。それは
(1) 重い障害をもつ人々が視覚、聴覚、触覚など各種の刺激を感じ取り、それを楽しめる環境を提供することでリラックスしてもらう
(2) 知的障害をもった人々と共にする活動において、介護者側が治療効果や発達促進を一方的に求めるのではなく、知的障害をもつ人の反応をありのままに受け入れ、共に刺激を受け入れ、楽しむことが基本です。
 
スヌーズレンの紹介と実践の経験から「受容すること」「共感すること」ということを考えていきたいと思います。
「月刊 福祉」1997.4 より
(拡大画面: 195 KB)
z1029_01s.jpg
諸伏 悦子 NTT東日本伊豆病院 副総婦長
 
もろふし・えつこ 関東逓信病院(現NTT東日本関東病院)附属高等看護学院、明治学院大学社会学部卒業。看護婦として昭和50年より小児科、内科、外科、リハビリテーション病棟に勤務する。平成2年より病院からの訪問看護に従事し、平成7年より現職にて病棟管理、看護業務管理を行っている。はかにリハビリテーション病院・施設協会会誌広報委員、函南町介護認定審査委員を務める。








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION