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ヤード設備
(9)ヤード面積
 ヤード面積は数ヘクタールから100ヘクタール以上のところまで様々である。
 
(10)設備
 設備については、第5章の個別企業調査票を参照のこと。
 
受注実績
(11)受注実績隻数および重量
 過去3年の受注実績を船種ごとに隻数および重量で設問としたが、重量の欄に記入のない回答も多く、ここでは隻数で分析する。
 アンケート回答企業4の受注隻数総数は、1998年が2,077隻、1999年が1,940隻、2000年が2003隻で、ほぼ横ばいとなっている。市場分野別では、国内向けの修繕が90%前後を占めている。
 
4 ただし、23社中2社は、受注実績については無回答であった。
 
図10 市場分野別受注隻数(2000年)
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 船種別では漁船が最も多く、全体の40%を占め、続いてバージ(16〜18%)、タグボート(12〜14%)となっている。
 
表13 船種別受注隻数
オイル オイルタンカー ケミカルタンカー 一般貨物船 コンテナ船 客船 タグボート 漁船 レジャーボート バージ その他 合計
1998年 38 6 85 14 170 259 910 64 35 148 2077
1999年 38 8 95 8 149 279 805 50 346 162 1940
2000年 36 9 74 13 167 262 817 9 323 293 2003
 
図11 船種別受注実績(2000年)
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(12)海外からの受注 (13)造船受注先国 (14)修繕受注先国
 「海外からの受注経験有り」と回答した企業は23社中17社あり、受注先国としては、シンガポール(造船受注9社、修繕受注5社)、ブルネイ(造船受注3社、修繕受注4社)、インドネシア(造船受注5社、修繕受注3社)で、この3ヶ国以外には、フィリピン、イラン、アラブ首長国連邦、タイ、バングラデシュ、カンボジア、オーストラリア、オランダ、ドイツ、韓国、日本などがあった。
 
調達
(15)品目別調達先
 エンジン、レーダー、航海計器などについては、具体的なメーカー名を記入した回答も見受けられたが、その他補機、電気設備、材料は「在庫品」という回答も多く、メーカーにこだわらずに納期の早い在庫品を買っているケースが多いと考えられる。
 
表14 調達先一覧
品目 調達国 メーカー
エンジン 日本、ノルウェイ、英国、米国、ドイツ、マレーシア ヤンマー、三菱、Warstsila, Catapiller, Deutz, MAN, Paxman, MTU, Cummins, CAT, Hong Seng Power,
推進装置 日本、韓国、中国、シンガポール、マレーシア5 Kanewa, DOEN, Vosper
ライドコントロール 日本、米国、ドイツ、欧州、シンガポール Hatlapa
レーダー 日本、ドイツ、シンガポール JRC, Furuno6
原則装置 日本、マレーシア ZF, Twin Disc, Yanmar
発電機 日本、フランス、中国、英国、米国、マレーシア、シンガポール Nishishiba, Taiyo Electric, Cummins, Onan, MTU, Lister, Stamford
その他補機 マレーシア、韓国、シンガポール、欧州  
電気設備 日本、中国、韓国、欧州、米国、シンガポール、マレーシア Terasaki
コンピューター マレーシア、シンガポール、米国、 Digital
航海計器 日本、ドイツ、欧州、シンガポール、マレーシア JRC, Furuno, C.Plath
救命・防火設備 中国、マレーシア、英国、日本、ノルウェイ、シンガポール、マレーシア、オーストラリア Eversafe, Nohmi Bosai Kogyo, Fujikura, Kvaerner, RFD
内装 英国、米国、日本、シンガポール、韓国 Eugene Ship, Furishers, BIP
アルミニウム ドイツ、欧州、シンガポール、マレーシア、在庫品  
鉄鋼 マレーシア、シンガポール、在庫品  
5 調達先がマレーシア、シンガポールの場合、回答に(在庫品)と記入してある場合とそうでない場合とあるが、マレーシア製、シンガポール製の船舶用機器はほとんどないため、在庫品と考えられる。
6 Furuno−9社、JRC−2社で、Furunoが圧倒的に多い
 
(16)日本製品の利用経験
 23社中17社が日本製機器の利用経験あり、5社が無し、無回答企業が1社あった。利用した機器への評価については、回答数が少ない品目も多く点数を平均しても実体を反映しているか疑問ではあるが、概ね品質への評価は比較的高く、価格については低くなっている。
 
表15 日本製品の利用経験
品目 利用
企業数
点数評価を
記入した
企業数
平均点
品質 価格 サービス 全体
エンジン 12 10 4 3.2 3.4 3.5
推進装置 7 7 4.3 3.1 3.4 3.7
ライドコントロール 2 2 4 3.5 3 3.5
レーダー 13 13 4.5 2.8 3.5 4.0
原則装置 6 5 3.8 3.0 3.4 3.4
発電機 5 5 3.8 3.2 3.2 3.4
その他補機 5 2 3.5 3.0 3.5 3.5
電気設備 5 4 3.4 2.4 2.6 2.6
コンピューター 2 2 3.5 3.0 3.5 3.5
航海計器 9 9 4.1 3.1 3.1 3.7
救命・防火設備 3 3 4.3 3.0 3.7 3.3
内装 2 2 4.5 2.5 3.5 4.0
アルミニウム 0 0        
鉄鋼 3 3 4.3 3.0 3.5 3.5
*:その他補機を利用していないと回答しながら評価点数を記入し、電気設備に利用していると回答していながら評価点数を回答していない企業があったが、これは、その他補機への回答としてカウントした。また、コンピューターを利用していないと回答して、評価点を記入している企業があったが、これは、コンピューターを利用している、とカウントした。
 
 利用しない理由として挙げられていたのは、「買い方がわからない」、「高い」というコメントが多かった。「SPECに規定がない」という回答も1社あった。なお、エンジンでは、「ファイナンスが提供されない」という回答が2社あった。
 
表16 日本製品の利用経験
品目 利用しない理由
エンジン ファイナンスがない(2社)、プロモーションしていない。高すぎる。顧客が決定している。どこで買っていいかわからない。
推進装置 SPECにない。どこで買っていいかわからない
ライドコントロール 高い。どこで買っていいかわからない(2社)。SPECにない。サプライヤーがない。
レーダー 高い。どこで買っていいかわからない。
原則装置 SPECにない。どこでかっていいかわからない(3社)。プロモーションしていない。
発電機 高い。どこで買っていいかわからない(5社)
その他補機 高い。SPECにない。どこで買っていいかわからない。
電気設備 韓国製の方が安い。高い(4社)
コンピューター 高い(4社)。SPECにない。
航海計器 必要としていない。どこで買っていいかわからない(2社)
救命・防火設備 高い(5社)。どこで買っていいかわからない(4社)、SPECにない。
内装 高い(6社)。SPECにない。
アルミニウム ほとんど使わない。高い(3社)。どこで買っていいかわからない。在庫がない。
鉄鋼 高い(2社)。納期が長い。在庫がない。どこで買っていいかわからない(2社)
註:( )で企業数がないものは、1社からのコメント。
 








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