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Verreault Navigation Inc.
146 Rue Principale, Les mechines, Quebec G0J1T0
 
1956年に創設された浚渫会社を母体として、1991年にGroupe Maritime Verreault Inc.が誕生した。同グループは以下の4社の子会社を傘下に有する。
 
■ Verreault Navigation Inc.(浚渫、造船)
■ BV Maritime Inc.(浚渫)
■ Verrault Maritime Inc.(浚渫)
■ Les Industries Verreault Inc.(小型船ドライドッキング、修理)
 
Verreault Navigation社造船部門
造船施設: ドライドック、全長252m
船舶の修理改造工事、セントローレンス川オペレーターを主要顧客とする。
 
Les Industries Verreault Inc.
 
施設: 500トン浮きドック、1,000HPタグ。
  小型船舶の浮上中修理、ドライドッキング。
  タンカーダブルハル化工事手法の特許を有する。
 
 
Canadian Shipbuilding and Engineering Ltd.
340 Lakeshore Rd.E. St Catharines, Ontario, L2R7C11986
 
1986年にCSL(Canada Steamship Lines)の造船グループと、ULS(Upper Lakes Shipping)が合併して、Canadian Shipbuilding and Engineering Ltd.を設立。Port WellerはULSの造船所であった。CSEは傘下に以下の子会社を擁する。
 
■ Port Weller Dry Docks
■ Marine Support Groups
■ CSE Marine Services Inc.
■ Canal Contractors
■ Landsdowne Integrated Systems, Inc.
 
Port Weller Dry Docks
ポート・ウェラー・ドライ・ドックスは、カナダ側五大湖地域で唯一の船舶建造造船所である。
 
設備: 175,000平方フィートの屋内作業施設
  最大200トンの各種可動クレーン
 
最近の工事状況
2001年3月3日に、ポート・ウェラー・ドライ・ドックスで創設以来始めて2隻同時の命名式が行われた。CSL Laurentienは、1億CADでCanadian Shipbuilding & Engineering社が、Canada Steamship Linesから受注した3隻の前部船体建造契約の最後の最終船である。既存船の機関室に船殻を新造し、接合した他、同船には最新式の自動自己荷下ろし装置が装備された。CSLの持ち船更新プログラムの一環として改造された同船は、セントローレンス水路を運航可能な最大の船舶であるシーウェイ・マックス級である。一方、CSL Tadoussacと改名された元M.V.Tadoussacには、荷下ろしシステムの改造が施され、また船腹を23mから24mに拡大する「ミッドライフ・リフィット」工事が行われた。
 
 
Davie International, Inc.
22 Georges-D,-Davie St., Levis, Quebec G6V8V5
 
1825年に創設されたDavie Industires(旧MIL Davie)はカナダ最古、最大級の造船所とされるが、1991年にカナダ政府とケベック州政府は、同造船所に対して、3億CADの緊急援助を行った。その後、ケベック州政府所有となっていたが、経営状態が悪く、1996年に1CADでドミニオン・ブリッジ社に売却、民営化された。その際に造船所近代化助成として2,500万CADの補助金を州政府から受けとっている。民営化後にAmerican Eco Corporationから2億3,400万 USドル相当で受注したリグ・プロジェクトで資金繰りが悪化し、州政府支援を求めたが、これが認められなかったために、1998年9月に工場を閉鎖した。当時の雇用数は1,500人であった。受託人の管理下で経営が続けられたがその後、輸出開発公社を通じて連邦政府から6,700万USドルの支援を受け、ブラジル向けリグ改造工事契約を受注、カナダ海軍艦艇改造工事、クルーズ船修理、バス・アイアン造船向けのソナードーム工事などを受注、経営は好転している。
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造船施設: ドライドック
  Champlain 364.24m x 36.5m、Lorne 182.57m x 18.8m
最大収容船型: 70,000dwt
建造バース: (2)200 x 65m、(2)250 x 65m
 
2000年に同造船所は、Syntek TechnologyとTransnational Capital Venturesによる米国コンソーシアムにより買収された。Syntek Technology社はDr. Reuven Leopold社長が100%所有しているが、同氏は、リットン・インダストリーで、LHA/LHD級(揚陸艦)及びDD963/993級(駆逐艦)プロジェクトを担当し、米国海軍で洋上艦及び潜水艦設計を担当した経歴がある。Syntekの顧客にはDARPA、ONR、NAVSEA、USCG等が含まれている。
 
■ Davie Industries(造船)
■ MIL Systems (艦艇、商船の設計、建造、造船所支援)
 
 
Allied Shipbuilders
1870 Harbour Road , North Vancouver, BC., V7H 1A1
 
1948年にバンクーバーで設立された。1961年にBurrard Shipyard & Marine Ways Ltd.を買収。1967年にヤードをノース・バンクーバーのSeymour Baysinに移転した。Allied Shipbuilders Ltd.は以下の4部門からなる。
 
■ Dollarton Shipyard(造船所)
■ Coast Engineering Works(舶用機械製作所)
■ Western Machine Works(油圧式曳航ピン、スターン・ローラー製造)
■ McLaren & Sons(船舶設計事務所)
 
Dollarton Shipyard
全長120m、10,000dwtの建造能力。浮きドック:浮揚能力2,000トン。
建造実績: セルフ・ローディング、アンローディング木材バージ、タグ、フェリー、漁船、サプライ船
 
 
Consolidated Pacific Industries
2066 Henry Avenue, Sidney, British Columbia, V8L 3S1
 
Consolidated Pacific Industries は、Ramsay Group, Alberni Engineeringによるコンソーシアムであり、Nanamimo造船所とPoint Hope造船所がこのメンバーとなっている。
 
Point Hope Shipyard Co. Ltd.
345 Hrbour Road, Victoria, British Columbia V9A 3S2
 
ビクトリア・ハーバー施設
550トンマリン・レイルウェイ
700トン浮きドック
 
Esquimaltグレービング・ドック
カナダ政府所有施設で、ポイント・ホープに貸し出されている。
358m x 41m
(拡大画面: 71 KB)
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建造実績: カナダ海軍、ブリティッシュ・コロンビア・フェリー公社、カナダ沿岸警備隊巡視船の修理。Pacific Cat船の旅客デッキの建造
 
Nanaimo Shipyard Ltd.
1040 Stewart Avenue, Nanaimo, British Columbia, V9S 4C9
 
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施設: マリン・レイルウェイ、3ヵ所、最大1,000トン、全長61m。100,000dwt、全長356mまでの大型船については、子会社のEsquimalt Ship Repair Ltd.とEsquimaltのドライドックを利用。
 
実績: カナダ海軍、BCフェリー公社、カナダ沿岸警備隊、航洋船、バージ、タグ、漁船の改造、修理
 
 
カナダ造船業における米国資本
現在、カナダの主要造船所のいくつかが米国資本と何らかの関わりを持っている。
 
■ フリード・ゴールドマン・ニューファンドランド(FGH)
■ バンクーバー造船(ワシントン・マリン・グループ)
■ ビクトリア造船(ワシントン・マリン・グループ)
■ Davie造船(Syntek Technology)
 
カナダ造船業の概観
カナダの上位10造船所を維持するために必要な工事量は、約5億CADから7億5,000万CADであり、これは世界の年間造船契約高の1%にも満たない。
 
■ 五大湖、ブリティッシュ・コロンビア地域の造船所を維持するのに必要な工事量、同地域の老朽船舶の代替建造需要と修理工事で今後15年間十分満たすことができる。これらの造船所の生存に必要な工事量はカナダ全体の造船能力の約25%を占める。
■ デイビーズ造船所とセント・ジョン造船所は、カナダ全体の造船能力の約50%をしめる。両造船所が生き残るためには、新造工事が必要である。両造船所は専らオフショア石油・ガス市場、連邦政府調達市場をターゲットとしている。
■ 残りのカナダ大西洋岸造船所は、カナダ全体の造船能力の約25%を占める。これらの中小造船所は、主に新造と修理のコンビネーションに頼っている。
 
出典: Breaking Through: Canadian Shipbuilding Industry








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