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3. 内航船
 内航船の予測値は運輸施設整備事業団予測値を使用した。
 また、船種別船型については、輸送効率向上の流れの中で、199G/Tに代表される小型船の建造シェアが徐々に減少し、船舶の大型化が進むという考え方に基づき設定した。具体的には、2001年は過去5年間の船型別建造シェアの平均値を採用し、2002年から2010年にかけて、下表のように大型化が徐々に進展するという前提を置いた。
表:船型別内航船建造シェアの将来シナリオ
  範囲
(G/T)
代表船型
(G/T)
建造シェアのシナリオ(%)
2001 2010
一般貨物船 〜199 199 8.5 4.0
200〜 499 91.5 96.0
合計   100.0 100.0
セメント船 〜699 699 7.5 6.0
700〜 4999 92.5 94.0
合計   100.0 100.0
油送船 〜199 199 1.9 1.4
200〜499 499 5.1 4.6
500〜999 699 17.6 18.5
1000〜 2999 75.4 75.5
合計   100.0 100.0
フェリー 〜1000 699 15.4 14.0
1000〜2500 1500 15.1 15.0
2500〜 11200 69.5 71.0
合計   100.0 100.0


 以上により予測された船種別・船型別内航船建造需要予測は次ページ表のとおりである。
 内航船需要全体としては、1999年をボトムに回復基調にあり、今後も引き続き、回復基調が続く見通しである。但し、需要は2004年に12.4万G/Tと、短期的には、依然として1997年実績値を下回る水準が続き、さらに、中長期的にも2005−10年平均で17.7万G/Tと、90年代半ばの水準と比較すると低い水準になると予想される。このように、内航船需要は、回復基調にあるものの、従来水準と比較すると低い水準への回復に留まるものと予測される。
表:内航船建造量の将来予測
    一般貨物船 自動車
専用船
砂利
専用船
セメント船  
〜199 200〜 〜699 700〜
実績 1995 11.1 59.8 11.6 14.0 2.6 18.4
1996 7.8 90.7 11.6 13.8 1.5 11.3
1997 3.3 51.9 0.0 5.4 2.8 22.1
1998 1.9 18.3 5.0 2.0 0.3 8.4
1999 2.4 12.5 0.0 1.0 0.0 3.6
2000 0.2 6.6 7.5 1.6 0.1 1.1
2001 1.3 13.9 2.6 12.0 0.9 11.0
予測 2002 2.1 24.2 2.5 13.7 0.8 9.7
2003 2.1 25.8 3.0 16.3 0.7 8.6
2004 2.1 27.8 4.1 20.2 0.6 7.7
2005-2010 1.8 33.3 9.0 26.7 0.5 7.9
    油送船 特殊
タンク船
RO/RO船
〜199 200〜499 500〜999 1000〜
実績 1995 4.3 4.3 11.6 21.4 17.7 18.7
1996 0.9 3.2 1.7 17.4 19.0 5.2
1997 0.1 0.2 2.5 10.9 12.7 0.0
1998 0.0 0.9 6.4 5.7 8.2 4.3
1999 0.3 0.0 0.7 10.2 8.8 2.2
2000 0.4 0.6 1.3 16.8 4.8 7.6
2001 0.2 0.4 1.5 6.3 14.4 1.0
予測 2002 0.2 0.6 2.0 8.4 15.6 1.2
2003 0.3 0.7 2.6 11.0 17.0 1.7
2004 0.3 0.9 3.3 14.1 19.0 2.6
2005-2010 0.6 2.0 7.6 31.4 24.2 5.1
    コンテナ船 フェリー 曳船・押船 合計
〜1000 1000〜2500 2500〜 曳船 押船
実績 1995 0.0 1.5 0.5 6.7 3.8 3.8 211.7
1996 5.8 1.1 1.1 5.2 3.8 3.8 204.9
1997 0.0 3.1 3.2 14.7 4.2 4.2 141.4
1998 0.0 0.8 0.8 3.7 3.0 3.0 72.6
1999 0.0 0.2 0.2 1.0 2.1 2.1 47.6
2000 1.2 1.0 0.9 4.4 0.6 0.6 57.3
2001 0.8 1.4 1.4 6.4 3.3 3.3 82.1
予測 2002 1.0 1.7 1.7 7.7 3.3 3.3 99.6
2003 1.1 1.7 1.7 7.8 3.5 3.5 109.0
2004 1.2 1.7 1.8 8.2 4.0 4.0 123.7
2005-2010 1.7 2.3 2.4 11.4 4.5 4.5 177.3
資料:運輸施設整備事業団等
図:内航船需要予測
z1009_01.jpg
資料:運輸施設整備事業団
図:内航船需要予測(2000年=100とした時の指数値)
z1009_02.jpg
資料:運輸施設整備事業団
4. 漁船
 漁船建造は1990年代に入り低迷が続いている。海外からの魚介類輸入の拡大、世界的な資源保護の動き、船主経営の悪化等により、漁船業界は厳しい状況に置かれている。今後とも事業環境の好転は期待できず、今後の漁船建造は不振が続くと考えられる。このような考え方の下、予測値は現状一定としている。
 なお、予測対象4魚種の内訳については、過去の傾向と変化がないものとし、シェアを設定し、予測を行った。従って、舶用機器予測の際には、各魚種別に舶用機器搭載原単位を設定し、舶用機器市場予測を行っている。
表:漁船建造量予測
  予測対象
4魚種
合計
官公庁船 合計
実績 1995 9,878 2,237 12,115
1996 6,821 5,805 12,626
1997 8,380 2,838 11,218
1998 8,687 7,360 16,047
1999 2,668 6,472 9,140
2000 5,824 4,869 10,693
2001 9,492 4,869 14,361
予測 2002 9,492 4,869 14,361
2003 9,492 4,869 14,361
2004 9,492 4,869 14,361
2005-2010 8,595 4,869 13,464
注1 対象は鋼船、20G/T以上。予測対象4魚種合計はイカ釣り船、沖合い底びき網、まき網、カツオマグロ船の合計
注2 2000、01年は実績推計
資料 運輸施設整備事業団
図:漁船建造量予測
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注1 対象は鋼船、20G/T以上。予測対象4魚種合計はイカ釣り船、沖合い底びき網、まき網、カツオマグロ船の合計
注2 2000、01年は実績推計
資料 運輸施設整備事業団
図:漁船建造量予測(2000年=100とした時の指数値)
z1011_02.jpg
注1 対象は鋼船、20G/T以上。予測対象4魚種合計はイカ釣り船、沖合い底びき網、まき網、カツオマグロ船の合計
注2 2000、01年は実績推計
資料 運輸施設整備事業団








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