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7 女性起業家セミナー「京おんな塾」
 女性の起業家創出を支援することを目的とし、生活者の視点に立った女性の起業を支援するためのベンチャービジネスセミナーとして「京おんな塾」を実施している。平成8年度から京都市と財団法人京都市女性協会(京都市の第三セクター)との共催により実施しており、現在、定員は、45名で、次の三つのコースを用意しており、各コース15名が定員である。
 [1]お店を開く
 [2]経営者の腕を磨く
 [3]情報を発信する
 内容は、4日間の「セミナー」とセミナー修了生の個々の相談に応じる「個別事業相談」とから成っている。
 受講対象は、起業を考えている女性、起業に関心のある女性としている。また、京都市内に居住しているか、京都市内に通勤若しくは通学をしていること又は京都市内での起業を予定していることを要件としている。
 カリキュラムは、「セミナー」は、1月から2月にかけての4日間を充てており、1、2、4日目は共通受講で、事業計画と経営戦略、経理、会社の作り方、税金基礎知識等を学び、3日目はコース別で、各分野において実際に起業された方を訪問して起業ノウハウを実地に学ぶこととしている。「セミナー」の受講料は、2万円である。
 「個別事業相談」は、希望制で、別途参加料が必要である。講師陣には、女性を中心として、ベンチャー起業家やその支援活動を行っている税理士などの専門家が当たっている。
 セミナー修了生は、平成8年度から平成12年度までの合計で175名である。修了生の中からの起業の実績は、有限会社等設立が4名、個人営業開始が23名である。その業種としては、乳幼児用品の開発販売業、メンタルサポート事業、プランターのリース業、産前産後のサポート事業、和雑貨小売業、レストラン等の開業、雑誌の編集業、人材派遣業、インターネット関連事業等多岐に渡っている。
 この塾は、京都起業家学校と比較すると、短期間かつ簡易な内容に設定されており、比較的小規模な個人経営を主なターゲットとしている。受講生は、いわゆる子育てを終え、再び社会参加をしょうとする40代前後の女性が多く、個人経営で、物販系を志向する受講者が多いようである。ごく短期間のセミナーであるが、そこで得た人的ネットワークが貴重であるとの参加者の声もあるようである。








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