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8 京都市ベンチャービジネスクラブ
 高度な技術力とユニークな発想の下に、常にベンチャースピリットで挑戦を続ける企業を表彰し、今後、地域経済の担い手として発展することを期待するとともに、ベンチャー企業全体の振興を図ることを目的として、平成2年度から隔年で「京都ベンチャー大賞」の表彰を行っている。これは、京都市が「京都市ベンチャービジネスクラブ(KVBC)」という組織に補助をする形で運営しており、平成12年度までに6回の表彰を行ってきた。京都市ベンチャービジネスクラブは、ベンチャー企業相互の技術交流、共同事業などを通してベンチャー企業の発展と後継起業家育成を図るため、京都市が市内のベンチャー企業の経営者に呼び掛け、昭和60年に設立した組織で、現在、会員は、92社である。
 この大賞の応募資格は、業種・業態を問わず、優秀な製品・技術・経営力を有し、ベンチャー精神にあふれる企業である。
 表彰の種類は、京都ベンチャー大賞(京都市長賞)が賞状と賞金100万円、京都ベンチャー奨励賞(KVBC賞)が賞状と賞金20万円である。
 12名の専門家で構成する京都ベンチャー大賞審査委員会が審査に当たっており、大賞は1件、奨励賞は1、2件が選ばれる。
 表彰の基準は、技術・製品については、ヒット商品を開発した実績があること、自社ブランド商品を有していること等であり、経営・市場については、急成長が評価できること、斬新なアイデアで事業展開を行っていること等であり、企画・組織については、ユニークな人材開発を行っていること、個人尊重の下に先行的に人材開発を行っていること等である。
 京都市ベンチャービジネスクラブは、ベンチャー企業の交流のために月例会、プロジェクト事業などの活発な活動を行っており、京都市産業観光局商工部産業振興課が事務局を務めている。その会員企業の中からは、昨年(平成13年)5月に、株式会社サムコインターナショナル研究所が店頭市場(JASD AQ)で株式公開をした。同社の辻理社長は、京都市目利き委員会の委員をはじめ、各方面で幅広く活躍されている。 








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