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被害者支援に求められるもの
―被害者遺族のアンケート調査より― パートI
被害者支援都民センター
相談支援室長代理 大久保 恵美子
相談員 阿久津 照美
1 目的と調査方法
 被害者支援都民センターは、東京医科歯科大学犯罪被害者相談室の平成四年から八年間に亘る活動の成果を踏まえて、平成十二年四月から活動を開始しました。
 当センターの活動の特徴としては、従来の電話相談や面接相談に加え、犯罪被害者に対する早期の直接的支援への積極的な取り組みと、被害者遺族の自助グループ活動への積極的な支援とがあげられます。このような新たな活動においては、被害者の真のニーズを慎重かつ明確にしながら進めていく必要があります。
 そのニーズを的確に把握するため、アンケート調査を通じて被害者遺族が真に求めている支援を明らかにし、今後の被害者支援都民センターにおける支援体制の充実及び指針とするため、平成十二年十二月から同十三年一月までの二か月間、犯罪被害により家族を失った遺族七十三人へのアンケート調査を実施しました。
 その中から、今後の支援活動のあり方を考えるうえで、重要と思われるいくつかの所見を見出しましたので、ご紹介します。
 調査対象者は、私たちがこれまでに支援等を通じて知り得た、被害者遺族及びその知人である被害者遺族の方々も対象となっていることから、調査結果は、被害者遺族一般の反応とは多少異なる点があるかもしれません。
 しかし、支援を受ける必要性とその内容等を理解している被害者遺族でもあるため、積極的な協力が得られ、被害者の立場から率直な意見や感想が数多く述べられていることから、今後の被害者支援活動のあり方を考えるうえからも貴重な資料になるものと考えています。
2 アンケート対象者、七十三人の属性と特徴は表のとおりです。
●性別
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●年齢
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●事件内容
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●被害者との関係
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●事件からの経過年数
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