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V 特別養護老人ホームにおけるボランティア活動者の実態に関する調査
 今回の調査では、参考として特別養護老人ホームで活動しているボランティア活動者に対しても、調査を実施した。なお、回答者数が少ないため、細かい分類では、該当者数が極端に少なくなっていることに留意する必要がある。また、ボランティアという性格上、質問項目によっては、「わからない」との回答がかなりある。
1. ボランティア活動歴
 最も多いのが「10年以上」の29.3%で、次いで「3年以上5年未満」が22.8%、「5年以上10年未満」が18.5%となっている。〔第24図参照〕
第24図 ボランティア活動歴
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2. 職業
 最も多いのが、「主婦」で52-2%と、半数強を占めている。次いで「退職者」が15.2%となっているが、「主婦」以外は「主婦」に比べるとかなり少ない。現在働いている人は、パートタイマーを含めても28.3%であった。また、学生は4.3%で最も少なかった。〔第25図参照〕
第25図 ボランティア活動者の職業
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3. ボランティア活動の内容
 ボランティア活動の内容を複数回答で尋ねたところ、最も多いのが、「話し相手」で、48.9%と約半数の人が行っている。次いで「クラブ活動・イベントの手伝い」の35.6%、「洗濯物たたみ」26.7%などとなっている。一方、数が少ないものとしては、「衣類の記名」、「庭の清掃」であった。〔第26図参照〕
第26図 ボランティア活動の内容(複数回答)
(拡大画面: 35 KB)
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4. 事前の訓練・研修の受講について
 ボランティア活動を行うために訓練、研修を受けたかどうかをきいたところ、「受けていない」が多数(65.2%)であった。
 受けた者について、研修、訓練の主催団体をきいたところ、「行政」が最も多く(45.2%)、他はそれほど多くない。〔第27図参照〕
第27図 研修・訓練受講状況
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5. ボランティア活動を始めたきっかけ
 きっかけとして最も多いのは「自分の自発的な意志で」で、6割近い59.8%となっている。それ以外では「隣人・友人等の勧め」、「ボランティアに関する研修会等に参加して」が比較的多いが、「自分の自発的な意志で」に比べると少ない。
 今後、ボランティア活動者を増やしていくためには、マスコミを含めた様々な手段、機会を通じて、ボランティア活動についての関心を高めていくような、永続的な働きかけが必要ではなかろうか。〔第28図参照〕
第28図 ボランティア活動を始めたきっかけ(複数回答)
(拡大画面: 36 KB)
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6. 活動内容に対する評価について
 「ボランティアが行う活動としてはこの程度の内容が適当である」とする者が82.2%と大多数であり、ほとんどの人が現在の活動内容を肯定的に受け止めているようである。「今やっていることは本来職員がやるべき内容である」という評価をした人は5.6%であった。〔第29図参照〕
第29図 ボランティア活動に対する評価
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