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2.1 基本水準標の楕円体上の高さ測量
 海上保安庁発行書誌第741号「平均水面及び基本水準面一覧表」に記載されている基本水準標をもとに、備讃瀬戸及び付近、備後灘、三原瀬戸及び付近、来島海峡にある基本水準標により基本水準面が示されている地点のうち、潮位帯区分に従い基本水準標位置を確認しGPSによるスタティック測量を実施した。
2.1.1 基本水準標識の位置選定
 
 書誌741号に記載の基本水準標のうち、昨年度の測量を補完するため、備讃瀬戸及び付近、備後灘、三原瀬戸及び付近、及び来島海峡の島部を中心として、利用可能な基本水準標を選定した。選定した基本水準標は、小豆島入部、与島、広島釜ノ越、青木、佐柳島、走島、小島及び弓削の計8地点である。選定した基本水準標について現地調査を行った結果、地図上の位置に存在しないなど5地点の基本水準標がそのままでは利用できないことがわかった。釜ノ越、佐柳島、走島の3地点については,他の基本水準標により測量を行った。このため、これらの標は基本水準標との関係を示す必要がある。また、青木、弓削の2地点については,基本水準標の不存在を理由に基本水準標の高さ測量を実施していない。
 昨年度調査実施した、都志及び高松の2地点は、基本水準標の位置が確認できない等の理由により不採用としたが、選定を実施しなおし再測した。
 このため、対象とした基本水準標は、小豆島入部、与島、広島釜ノ越、佐柳島、走島、小島、都志及び高松の計8地点である。
本年度選点した結果を表2に、GPS測量実施地点及び昨年度に実施したGPS測量実施地点を図1に示す。
 
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図1. 基本水準標の測量地点
 
表1. 基本水準標識の位置選定結果
地域 実績 地名又は港名 書誌741号記載の所在 理由 備考
備讃瀬戸及び付近 小豆島入部(池田湾) 双子浦にある水路部BM+符    
与島 第三港湾建設局BM頂    
広島
釜ノ越
釜ノ越海岸防波堤側面に刻んだ+符 不存在 書誌第741号等の記載なし。県BMを採用。基本水準標下5.007m(丸亀市建設部河川港湾課資料による)
佐柳島 第三港湾建設局BM頂 不存在 書誌第741号等の記載なし。三港建BMを採用。基本水準標下5.349m(四国地方整備局坂出港事務所資料による)
高松 験潮所南方約200mにある気象庁BM    
備後灘 走島 西防波堤側面+符 不存在 書誌第741号等の記載なし。工事用BMを採用。基本水準標下4.726m(広島県福山地域事務所資料による)
来島海峡 小島 験潮所北方約110mにある第三港湾建設局BM(金属標)頂    
播磨灘 都志 港内にある水路部BM(金属標)頂    
三原瀬戸及び付近 弓削 南防波堤基部にある水路部BM(陶器標)+符 不存在  
備讃瀬戸及び付近 青木 第三港湾建設局BM頂 不存在  

実績 ●:書誌第741号記載の基本水準標による測量点。
    ▲:その他の基本水準標による測量点。
    ◆:測量未実施の点








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