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自分自身を愛しなさい
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リャニ・クラウディア・バロス(ブラジル)
私もハンセン病にかかっていましたが、1992年に治りました。
この病気の人たちに伝えたいと思います。
自分自身を愛しなさい。治療を受けなさい。そして病気を克服しなさい。ハンセン病は治る病気なのです。
 
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アンダルゲ・キンフ(エチオピア)
「ハンセン病患者」として見ないでください。
病気である前に、私は男性であり、教師であり、人間なのです。
ハンセン病だったというのは、その次のことでしかないのです。
 
尊厳と誇りを持って
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P・K・ゴパール(インド)
ハンセン病回復者にとって、医学的に治癒するだけでは必ずしも元通りの生活には戻れません。
私たちが誇りを持って生きていくために必要な社会的、経済的な地位を確立するまでは、
ハンセン病が本当に治癒したとは言えません。
 
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バーナード・K・プニカイヤ(アメリカ)
ニュー・デリーでコンノート広場に行ったとき、ちょっと向こうに立っている人に気がつきました。
体中に分厚い毛布を巻きつけ、顔は目の周りをわずかに出しているだけでした。
でも手が見えました。それから眉毛がなくて、指が僕の指と同じだと気づきました。
ハンセン病だったのです。彼の目を覗き込みました。どこに行っても嫌われ、避けられているのが分かりました。
僕も同じ病気だと分かったはずです。僕たちはちょっとの間、見つめあい、
まもなく彼は行ってしまいました。だけど確かに感じあったのです。
世界の違うところで暮らしているけれど、歩んできた道は一緒だった。僕たちは兄弟なのだ、と。
 
 
上野 潔(日本)
控訴断念がマスコミで報じられたら、妹から61年ぶりに手紙が届きました。
私の存在を夫にも、子どもにも言えず、これまで苦しんできましたが、
国が間違っていたと謝罪してくれたので、やっと家族に話せたと書いてありました。
療養所に面会に来たいと言ってくれました。








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