一般に船舶のプロペラ軸系は7〜10℃程度のシャフトレーキ角を持って据え付けられています。
そのため、MGNV形の機関艤装上の特長、利点は次の通りです。
1. 機関を水平に設置できます。
2. 機関およびマリンギヤの据え付けが容易です。
3. 機関前端の高さを低くできます。(H寸法)
4. 機関センター位置が下がります。(h寸法)
5. 船の安定性がよくなります。
図5 機関配置比較図
コニカルギヤのメリット
コニカルギヤの歯切りは、カサ歯車のように専用の工具および歯切り盤を必要とせず、一般の円筒歯車のように、ホブ盤およびライスハウエルタイプ研削盤で加工しています。そのため、NICOコニカルギヤは一般の円筒歯車と同様の高精度歯車となっています。
図6 コニカルギヤのホブ切り
図7 コニカルギヤの研削
コニカルギヤの仕上げ寸法は、ボールを使ったオーバボール法によって歯厚を管理しています。そのため、最適なバックラッシとなっています。
図8 オーバボール法
コニカルギヤの歯面は、カサ歯車と異なり、円筒歯車と同様に、その歯形・歯筋誤差を測定することができます。
NICOコニカルギヤは、クリンゲンベルグ歯車測定機によってその歯形および歯筋誤差を測定し、歯車の精度管理を行っています。そのため、万が一歯車1個が破損した場合、その歯車のみの交換が可能となっています。
図9 歯形・歯筋誤差測定