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4.3.3 教育訓練の内容

(1) コース・プログラム

研修内容は、理論(座学)が中心であり、簡単な実技(実習)も実施される。航空管制業務・航空管制通信業務・航空情報業務、航空管制技術業務、空港保安消防業務及び捜索救難業務に関して、研修プログラムが用意されているものの、現在は、各専門分野の要員体制、航空局職員の採用状況により開講数が減っている。(2000年11月現在)また、パイロット養成に対する訓練コースも必要により実施されることもある。

 

航空管制コース

基礎理論、飛行場管制、進入管制(ノンレーダー)、航空路管制(ノンレーダー)、航空路レーダー管制等をパッケージ化して実施しており、期間は2週間〜18週間である。

 

その他のコース

航空固定通信、航空移動通信、航空管制技術、無線工学に関する基礎理論及び実習等であり、各々の訓練プログラムの期間は2週間〜9週間である。

 

(2) 訓練生

訓練生は、DCA職員として採用された新人訓練生または既経験者(再訓練生)であり、現在、他国からの研修生は受け入れていない。

新人訓練は、高校卒又は大学卒でDCAに採用された職員が最初に受ける研修であり、在学期間は1年間程度である。

 

(3) 実施状況

現在、DCAの職員採用状況が厳しく、航空管制官コース及び航空管制維持技術コースが実施されているに過ぎない。(2000年10月現在)その他のコースは必要が生じた場合に実施される。1990年以降2000年10月までで、のべ1,670人の受講生があった。管制官養成コースは318名、航空英語コースが474名、無線技術コースが94名である。

教材に関しては、研修テキストは一通り必要なものは揃っており、主にICAOマニュアルを利用している。ICAOマニュアルは、主要なものをシリーズで取り寄せており、定期的に改訂書類も得ている。また、テキストはICAOから無料で送られてくるものもある。これらのテキストは原本として扱われ、研修生用には必要の都度コピーして渡している。

 

4.3.4 施設概況

(1) プロフィール

現在の施設は、ICAOと国連開発計画(以下、「UNDP」と称す)の援助により1980年代に建設されたものであり、簡単な訓練機材・装置も設置された。その後は、ほとんど改修されず、実習機材などの補給を若干行った程度である。

 

 

 

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