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第4章 民間航空訓練施設の概況

 

4.1 ベトナム国

4.1.1 民間航空訓練施設の種類

航空保安業務従事者養成学校として、官営の民間航空訓練センター(CATC)が国内に1カ所、ホーチミン市にある。1978年に開校、1979年から学生採用・講義を開始した。航空局(CAAV)採用後の新人基礎訓練のための教育機関である。なお、国営航空会社であるベトナム航空へ採用されたパイロット及び客室乗務員への基礎訓練機関でもある。

 

4.1.2 教育・訓練体制

(1) 運営体制

航空局(CAAV)の下部組織として、行政機関に所属する。校長以下、教官、管理事務員等により、国家予算を受けて運営される。現在、100名程度(教官を含む)の職員がいる。また、研修生からの受講料は徴収しておらず、年間の運営予算は2.5Billion(VND*)であるが不足しがちである。

* ベトナム・ドン (国内通貨単位)

 

(2) 教育体系

民間航空訓練センター(CATC)は、高校卒程度でCAAVに採用された新人を主に対象にした航空専門学校であり、ICAOの国際標準に沿った教育を実施する。研修期間はプログラムが6ヶ月から1年間の基礎研修及び専門研修(理論、実技)を実施し、一定のレベルに達した後に卒業する。平均的には2.5年間在籍して、その後、各空港・航空官署に配属される。

CATCでは、その他、航空保安業務の各専門分野に関する個別業務の訓練、既職員に対する業務の実施能力向上のための再訓練、ベトナム航空職員への訓練を実施している。

 

4.1.3 教育訓練の内容

(1) コース・プログラム

現在、次の8コースが開講されている。

□航空管制コース

□航空航法/通信コース

□航空交通経済学コース

□航空操縦コース

□航空機整備コース

□客室乗務コース

□空港運営コース

□一般コース(教養コース、英語の研修など)

 

 

 

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