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・航空管制、空域管理(ATC)

・空港技術、航空保安技術(AIRP0RT ENGINEERING,ATS ENGINEERING)

・耐空性審査・航空機整備(AIR WORTHNESS)

・航空機事故調査(AIR ACCIDENT INVESTlGATION)

・航空機運航技術・基準管理(FLIGHT OPERATION)

・空港運営(AIRPORT OPERTION)

DCAとして、人材育成に対する要望は多々あるものの具体的計画はない。従って、諸外国からの技術協力、資金協力についても確定できない状況にある。なお、航空会社関連(パイロット、運航、整備)の人材養成のニーズが高いことから、DCAとしても訓練機が入手できれば民間航空機のパイロットも国家で養成していく意向がある。

航空保安業務(ATS)分野では、設備機器の維持能力の向上と合わせATC実施能力の向上、航空管制方式又は空域設定の高度化及び新CNS/ATMへの対応が重要と考えられている。また、マンダレー新空港の利用促進等のため、空港の維持、運営管理の人材育成の必要性が高い。従って、ミャンマー(DCA)側からは、人材育成方法の柱として、以下の3点が挙げられている。

・インストラクターの養成(日本等、外国への研修に派遣)

・先進国からの指導者・専門家受け入れ(分野としては、上記専門技能)

・運用基準及び訓練・試験基準(Standards)の確立

また、具体的な課題として、航空管制官のコミュニケーション(英語)能力の向上、新CNS/ATM関連機器に対する航空保安システム維持技術及び航空機搭載機器を含めた最新機材に対する耐空性審査能力の向上が必要と考えられている。現在、航空情報(AlS)、担当の専門スタッフがおらず、航空路誌(AlP)の発行システム及びICAO方式への改善作業が適切に実施されていないことから、この分野の人材養成も必要であると考えられている。

 

3.4 ラオス国

3.4.1 航空行政

航空行政組織として、建設運輸郵政通信省(Ministry of Construction, Transportation, Post and Communication:MCTPC)の下に航空局(Department of Civil Aviation:DCA)があり、航空行政全般を所掌している。航空保安業務に関しては、管理、計画的な業務はDCAで行われるものの、実際の業務の実施については、ラオ空港公団(Lao Airport Authority:LAA)が別に組織されており、組織的には国の機関として、全国の空港及び航空路においての空港の維持運営または航空管制等の業務を担当している。

 

3.4.2 航空輸送システム

(1) 航空輸送システム

航空会社としては、唯一ラオス航空があり、ヴィエンチャンを中心として北部のルアンプラバン、南部のサバナケット、パクセなどとを結ぶ国内線を運航している。航空機材としては、ATR72及びY12等の小型プロペラ機を使用しており、航空活動量は少ない。

 

 

 

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