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これについては後ほど詳しく述べます。3番目はDual Mode Vehicle System(デュアルモードビークルシステム)というもので、これは2つの機能をもった車のシステムというものでこれについても後ほど詳しく説明いたします。4番目はAutomated Dual Mode Busというものでこれは日本ではDnal Mode Bus(デュアルモードバス)と呼ばれているものでこれについても後ほど詳しく説明いたします。

最初にPRT(Personal Rapid Transit)についてご説明いたします。車両はタクシーのように2人から4人乗り程度の小さなもので軌道上を走ります。そしてこの中で目的を書いてあるボタンを押しますとこの車は目的地まで途中の駅で止まることなく高速で走ります。これはコンピューターで制御されていて運転手はおりません。つまり途中に駅があっても止まることなく通過しますが、ここの駅に目的のある車両のみが分岐して駅の方に入ってきます。したがって、この軌道の上はたくさんの車両が走っておりますがコンピューターで制御されていますので車両間隔を短くすることができ、大量の人を運ぶことができます。また、途中で駅に止まることなく高速で走れるので短い時間で目的に着くことができます。したがって、これは個人の高速公共輸送機関と呼ばれるものです。当初の新しい交通機関の開発はこのような公共機関が夢でありました。すなわち、個人の交通機関の利点と公共輸送機関の利点をあわせもったものです。問題はこの軌道を作るのにたくさんのお金がかかることであり、実現しておりません。

次ぎにDual Mode Vehicle Systemというものですが、これはマニアルコントロールオートメイティドロードというもので一般の道路上では運転手が操作します。そしてガイドウェイ上ではコンピューターで制御され自動運転されていますので約3mの間隔で運転することができます。そして速度が時速600マイルと高速ですので、1時間当たり12000台以上の容量があります。これが提案されたのが1966年のアメリカのMIKの大学院です。これは中央のコンピューターで制御されています。このネットワークの外では運転手が自分で運転します。したがって、この車は運転手が運転する機能とコンピューターが運転する機能の2つの機能を持っています。これも個人輸送機関の利点と公共輸送機関の利点をあわせもったものとして当初は新しい交通機関に対する夢でありました。しかしこのようなネットワークをつくるのには多額のお金を要しますので実現はしておりません。日本でも今のようなDual Mode Vebicle Systemについて研究がなされました。普通の乗用車くらいの大きさで4人乗りの車ですが、これを東京で一番にぎやかな銀座にあてはめた例が研究されました。普通の乗用車と違ってハンドルがありません。そしてこれはコンピューターで自動運転されます。そしてここの真ん中にある案内輪により誘導されます。今お話しした東京の例はCVSと呼ばれておりComputer Controle Vhicle Systemということで建設省により開発され、沖縄の海洋博の実験線でデモンストレーションが行われました。そして1970年以降、新しい交通機関がいくつか実現しております。その中でフランスが先頭を切ってPOMA2000とかVALといった新しい交通機関を開発しております。そして1975年にアメリカのウエストバージニア州、モルガンタウンにおいてPRTの発展したものが実現しました。しかし、当初のPRTの概念から少し違いもう少し大きい車両になっております。これは世界で最初に実現したPRTですが、座席が8人で、21人乗りです。これは大学のキャンパスで利用されたものですが、ここは3つのキャンパスに分かれ21km離れており学生や教職員の移動が困難で、この3つのキャンパスはそれまで車で移動しておりました。ここに当システムが1975年に導入され、最高時速48km、最小運転間隔は15秒、もちろん運転手がいない車が実現しました。ここで重要なのは運転手がいない中央のコンピューターで制御された自動運転だということです。

次ぎに、アメリカのマイアミ地区で1976年にDPM(ダウンタウンピープルムーバー)といわれるものが提案されました。これは1976年代にアメリカで開発されたものですが、都心部での荒廃を回復するために提案されております。これはマイアミメトロムーバーと呼ばれているものでして、提案から実現まで約10年がかかっております。そしてこの車両はさきほどのモルガンタウンのPRTよりかなり大きくなっておりますが一つの車両です。しかし、だんだんこういった自動運転する公共交通機関が増えていくのですがだんだんこの車両が大きくなってきております。

 

 

 

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