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8.1.4 Ro-Ro船

 

Ro-Ro船は、多くの短距離の海上航路、特にヨーロッパ及び日本に限らず、マルチモーダルの運搬における好ましい選択肢である。Ro-Ro船は一般貨物船よりも建造費が高価であり、運航ルートは経済性の観点等から限定されるが、荷積み及び荷揚げにかかる時間が短いという重要な利点がある。このため、短距離の沿岸航路では重要な条件となる定時運航スケジュールへの対応が容易であり、荷積み及び荷揚げ費用及び港湾手数料で相当な節約が可能である。大多数の短距離海上Ro-Ro船の貨物は道路用トレーラーで運搬されているため、Ro-Ro船は実質的にはどのような種類の貨物の運搬も可能である。これにより、他種の船舶では得られない復路貨物を確保する可能性が十分ある。

 

8.2 費用モデル

 

8.2.1 構造

 

路線の費用解析モデルは、Microsoft Excel 97©で変数を利用したスプレッドシートのモデルである。

モデルには5つの主要な要素が含まれている。

 

変数モジュール

モデルの変数は、沿岸輸送サービスの特定の船舶又は港湾と関係しない予想費用に影響を及ぼす一連の主要な仮定である。これには燃料油価格、為替レート、及び期待投資収益率などの要素が含まれている。

 

港湾モジュール

同モジュールは、本分析に関係するそれぞれの港における最終目的地と他の港との間の距離を特定するために使用している。また、それぞれの港から(及び港への)短距離運搬トラック費用の特定にも使用している。

 

船舶費用モジュール

同モジュールは変数モジュールで特定されたデータとそれぞれの船種に関する主要データを組み合わせ、それぞれの船種に関連する固定費用及び燃料消費を見積もるために使用する。

 

 

 

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