日本財団 図書館


本システムにより、100℃〜500℃までに排出されるNOxのうち最大で98%を除去可能であることが確認できた。したがって、「吸着剤−脱硝触媒」による排ガス浄化方法は最適なシステムを設計できれば十分に実用可能なシステムであることが実証できた。

 

(2) 吸着剤ハニカムの試作・評価

吸着材を成形し、成形体の基本吸着特性の試験を行うことを目的として、吸着材の成形方法の検討を実施した。成形のための担体としてセラミックシート巻き型品(SiO2製)およびコージェライト押し出し成型品(SiO2-Al2O3-MgO製)の2種類のハニカムを使用し、吸着剤ハニカムを作製した。

作製した吸着剤ハニカムを用いてNO吸着性能試験を実施した。現状の試作品の性能はまだ不十分であり、今後さらに性能向上のための改良を行う必要があるが、試作品の試験結果から、SV=3,000h-1程度の実用領域で、低温時に排出される全排出ガスの57%程度を吸着する性能を示すことが実証できた。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION