日本財団 図書館


L 北極圏環境と永久凍土

 

Q161 永久凍土とはどのようなものでしょうか?

A161 文字通り年間を通じて大地が凍結した状態を意味します。冬が大変寒いと地盤や大地は地中奥深くまで凍結します。翌年の夏が短く、またあまり暑くならないと、凍結状態が融けきらずにまた翌年の冬になってしまいます。これを繰り返すとやがて大地は年間を通じて凍結したままになります。これが永久凍土です。

 

Q162 永久凍土はどこに分布しているのでしょうか?

A162 北極を中心とした北半球の極地に分布しますが、特に東シベリアでは水平的にも垂直的も広く分布しています。東シベリアの北緯70度付近では約1,000m深にまでも永久凍土が形成されています。

南極にも氷河が覆わない場所に永久凍土が分布しています。さらにチベット高原にも永久凍土が分布します。

 

Q163 日本にも永久凍土が分布していますか?

A163 高い山の山頂部に永久凍土が分布しています。富士山や北海道大雪山に分布することが確認されています。

 

Q164 永久凍土はいつ頃から分布していたのですか?

A164 シベリア永久凍土は約100-200万年前から既に形成されていたと考えられています。アラスカや極地カナダではそれより後の12万年前ころに形成されました。

 

Q165 永久凍土地域には生き物がいますか?

A165 永久凍土の表面には、樹木や草本が深く生い茂っています。シベリアでは針葉樹林(タイガ)が広く永久凍土表面を覆っています。極地シベリアでは、湿原性のツンドラが覆います。こうした植生地域では多くの動物を見ることが出来ます。また夏には一斉に花が咲き、大変美しい景観が広がります。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION