日本財団 図書館


「勉強」とは何か、将来自分にとって必要なものは何か

門田行史(北里大学医学部4年)

 

今回の私の研修により得られた事は「勉強」とは何か、将来自分にとって必要なものは何か、という事であった。

私は典型的な日本の受験生、つまり大学に入るまでは勉強し、入ったらまるで人生における勉強が終了してしまったかのように遊びに走るという具合である。他の大学の医学生、医療関係の大学生、研修先のフィリピン大学の学生など様々な人々と触れ合い、知識の足りなさ、教養のなさ、自己アピールが苦手である事、など多くの反省点を指摘させられた。もちろん反省点だけではなく、今まで遊びで学んできた自分の良い点も充分に発揮できたのも事実である。今回の研修を通じ、「勉強」とは知識欲を持ち、何事にも一生懸命取り組む事であると感じた。医学という面のみを考えても、偏差値的な知識も当然必要ではあるが、勉強しにくく、あいまいな「心」の勉強、つまり人への思いやり、冷静さ、判断力をこれからの自分の人生において、厳しく鍛えてゆかなければならないと感じた。何かを得られればそれで良いわけでなく、また、何かを持っていないからといってそれが悪いわけではないと思う。今回のフィリピン研修でのストリートチルドレンとの触れ合いにおいて、日本の子供達より衛生面、金銭面ではるかに劣っているのは明らかであったが、生きる力、毎日を楽しく生きていこうとする活力は、私の目から見て、私を含め日本人が失いつつあるものではないかと思った。

将来の展望はまだ見えていない、しかし今回の研修で決心したことは、自分の好きな道を探し、その道を切り拓き、人生をまっとうしたい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION