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図3

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その証拠に次のデータをみてみましょう。人事院『公務職場におけるセクシュアル・ハラスメント防止対策検討会報告』(1998年9月)によれば、セクシュアル・ハラスメントと思われる行為を受けた際、被害者が最終的にとった対応は、図のようになっており、「行為者(達)にやめるように頼んだ」、「上司等に報告して改善を求めた」、「他の人々に言った」、「やめない限り他の人々に言うと警告した」など、被害者が自ら積極的な対応をとるにいたったものは、わずか16.4%の人だけです。

ですから、相手から相談を持ちかけられたら、その勇気に対して「ありがとう」という気持ちを持つことです。「あなたが勇気をもって相談してくれたから、今まで気付かなかった深刻な職場の問題に、やっと気づくことができた」という感謝の気持ちです。そして、その気持ちを言葉にして相手に伝えるとよいでしょう。

イ 安心して相談できる環境をつくる

先に述べたように、被害者は相談することによって、さらにダメージを受けるのではないかと、心理的恐怖の中にいます。その恐怖感を少しでもやわらげるように、安心して相談できる環境を整えましょう。

 

 

 

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