日本財団 図書館


考察

このような事例では、精神医学的な診断はともかくとして、職場や家庭などのストレスが関与していたかどうかということもはっきりしませんし、発症の要因も明らかではありません。少なくとも狭い意味での精神疾患とはいえないことは確かですが、本人の性格などが関係しているのかもしれません。

対応についても、これが一番よい方法であったのか、もっと根本的な医学的対応が必要ではなかったのかという疑問もあるでしょうし、その場しのぎのこそくな対応だという批判もあるかもしれません。もちろん、これが不安神経症という診断であれば、それに対しての精神医学的な対処により、良くしてあげることが必要なことはいうまでもありませんが、実際には、とりあえずこの事例のようなやり方しかないという場合もあるかと思い取り上げてみました。

 

【参考】

第2巻 12 三次介入とカウンセリング・マインド

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION