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仕事の面からいうと、夜勤、当番や当直があるということで、一つはそのことが通常の身体リズムを崩すこともあるという点と、意識していなくても緊張をしいられるという面もあり、また、非番であってもいつ緊急のことがあるかもしれないといった事柄が、ストレス要因ともなるでしょう。最もこれは病院の当直医や夜勤の看護婦などの場合でも同様だとはいえます。

また、職業上から、常に一種の訓練といったことが、日常の生活や業務の中に入ってくるかと思われますが、一応入職の際に試験などはあるでしょうが、本人の才能や素質の問題もありますから、一律にとか単純に優劣を決めるような評価の仕方は避けなければなりません。

また、外部での研修への参加ということがあると思います。これが必ずしも義務とか命令ではないとしても、自分の都合などで断るということはなかなか困難でしょう。いやいやながらとまでいわないにしても、この研修が負担になって、精神的な不調をきたした事例があります。どんな職場でも、気楽な研修とか、何となく参加すればいいというようなことはありませんが、特にここで挙げたような職種の場合、研修内容はかなりハードなものであるように思います。職場としてのいろいろな事情もあるでしょうから、強要するのではなくても、本人の希望や都合によって決めるということもできにくいでしょう。しかしできるだけ本人と話し合って決められれば、なお良いことだと思います。一方で、上司などが自分なりの一方的な判断で人選をして、それが職場内での不和の元になったということもありますので注意が必要です。

少し話は違いますが、外務省や商社など海外に勤務地をもっている場合の人選の際にも似たような問題が起きることがあります。余り話を広げてしまうと、転職や出向のことにまで及んでしまうことになりますが。

もう一つのことは、特にこのような職種では、大きな自然災害、人的災害、犯罪などの発生に際して、直接の対応が要求されることになります。

 

 

 

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