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程度は様々でも、それほどまれなことでもないようですし、通常は想定し得ないような異常な出来事が起こることもあります。日常このような災害などに対しての訓練はしているといっても、訓練と実際とでは、かなり異なるであろうことは、個人の場合をみても容易に想像できると思います。

このような場合、昼夜を問わずとか、家庭、家族のことを顧みる余裕のないままに対処しなければならないことが多く、かつ自分自身に対しても危険が及ぶ事態すらまれではありません。

ストレスとして考えれば、最も大きなものの一つとなり得るでしょう。それによる、何らかの個人が被った災害等や精神的な問題などについて労働災害面での救済策はともかくとして、職場のメンタルヘルスという点からも考えなければならないことも多いかと思います。

といっても、実際にどうしたらいいのか、ここでの主たるテーマであるカウンセリング・マインドを越えた何かが必要になるでしょう。

結局は、社会全体として、人的の面でも、ハードの面でも普段からの準備をということになりますが、ここでは簡単な解決策を示すというようなことは、到底できません。ただ、大きなストレスのありようの一つとして、周囲が十分に理解を示してもらうことが必要だということだけは強調しておきたいと思います。

 

コ ストレスと性差

よく男性と女性とでどちらがストレスに強いのかなどということが話題になることがあります。

女性のストレスと男性のストレスとでは、どう違うのかということも含めて、これは民族、風習、生活習慣などによっても一部は影響されるでしょうし、個人個人によっても大きく違ってくるものでしょう。

男女の差別という意味ではなく、現実的な面から少し考えてみたいと思います。ただ、ここでは、社会としてというよりは、少し職場内のことを中心にしてということにします。

 

 

 

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