さて、それからずいぶん時を経てついに20世紀が終わろうとする今、耕筰の夢はどうなっているだろう?黒船ならぬIT革命の到来におたおたし、日本の伝統、日本語の美しさなどじゅうぶん省みられているとは言い難く、英語公用語論まで抬頭する2000年の日本。どうやら耕筰の夢の実現はまだまだのようである。 そんな頃合いに耕筰の1920年代の歌を聴く。それは、ノスタルジーに耽るというよりむしろ、日本と西洋の真の融和を求めるという耕筰の志、明治・大正の志を我々に蘇らせる機会であるべきだろう。
さて、それからずいぶん時を経てついに20世紀が終わろうとする今、耕筰の夢はどうなっているだろう?黒船ならぬIT革命の到来におたおたし、日本の伝統、日本語の美しさなどじゅうぶん省みられているとは言い難く、英語公用語論まで抬頭する2000年の日本。どうやら耕筰の夢の実現はまだまだのようである。
そんな頃合いに耕筰の1920年代の歌を聴く。それは、ノスタルジーに耽るというよりむしろ、日本と西洋の真の融和を求めるという耕筰の志、明治・大正の志を我々に蘇らせる機会であるべきだろう。
オペラ「あやめ」作曲の頃。
(レジオン・ドヌール勲章を胸に)
自筆譜「南天の花」
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