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東欧ではハンガリー、スロバキア、チェコの3カ国で5公演を行いました。各国共、会場に入りきれない来場者が出るほどの反響があり、その中でチェコの公演ではプラハ城という歴史あるお城の中で公演をし、貴重な体験をすることが出来ました。

また、城内の別会場において日本財団が資金を援助しているフォーラム2000という国際会議とレセプションが開かれており、公演終了後、その会場で公演を行いました。

チェコのハベル大統領、文化大臣をはじめ各国の代表の方達にも演奏を聴いていただき、約20分間の演奏後、大統領自ら握手を求められるという異例の出来事もありました。これには石田大使をはじめ、我々も驚かされました。

中央アジアでは、ウズベキスタン、カザフスタンと日本ではあまり知られていない国での公演に臨みました。両国共、日本の太鼓が入るのは公式、非公式にも初めてということでした。我々の演奏する太鼓が日本の太鼓のイメージそのものになってしまうことは言うまでもないという緊張感の中、もう一度、気合いを入れ直し、中央アジア1カ国目のウズベキスタンの公演に臨みました。

公演会場は、50年余り前に旧ソ連軍によって強制連行された日本人捕虜によって建設された劇場です。緊張感と当時のことを想像し、演奏を行いました。

また、2日目の公演は野外に会場を移し、3000人の前で現地の太鼓チームとの競演を行いました。

公演翌日、現地で亡くなられた方達が埋葬されている日本人墓地で哀悼と敬意を込めて、鎮魂の太鼓を奉納しました。墓地は現地の方達が清掃や献花を毎日のように行ってくれており、メンバー全員が感動させられました。

カザフスタンでの公演も反響が大きく、スタンディングオベーションや突然のTV出演依頼がありました。ほとんど知識もなく入国した両国でありましたが、日本への関心の高さや親日ぶりは、我々に感動を与えてくれました。

今回の公演のキーワードは“チームワーク”という代表の言葉がいかに大切か実感しました。メンバー各々の役割や一連の動きはもちろんですが、公演に携わってくださった塩見副会長、大澤部長、また、今回の機会を与えてくださった国際交流基金の皆様のご支援、ご協力があってからこそ、貴重な体験をすることが出来ました。本当にありがとうございました。今後の活動にも一層の努力をしていきたいと思います。

 

第8回技術委員会を開催

 

第8回技術委員会が12月7日(木)に開催されました。委員会では、次の事項が審議され、可決承認されました。

1. 日本太鼓資格認定事業について

1] 公認指導員の昇級について

5回の講習内検定を満たした者について検討した結果、鹿児島県の松元氏が指導力も高く、1級公認指導員に相応しいと判断し、昇級を認めることとした。

2] 公認指導員の新規認定候補者(特別推薦)について栃木県より推薦のあった2級の片庭、鈴木、3級の矢部、鈴木、川俣、上の6氏について、検討した結果、認定することとした。

また、秋田県支部が認定している29名の公認指導員と2名の技術認定員について検討した結果、レベルも高く、また、財団の認定制度導入以前から既に実施していたことを考慮し、次回の講習会(栃木県)において認定することとした。なお、これら認定者については、1月18日の運営委員会に諮り決定することになる。

2. 日本太鼓教本の改訂について

教本の内容等について、再度検討することとした。

3. 日本太鼓ジュニアコンクールについて

1] 第3回大会の実施について

2] 出場団体、審査委員等について

審査委員の選考については、運営委員会に一任することとした。

4. その他について

1] 日本太鼓全国フェスティバルについて

2002年度以降の日本太鼓全国フェスティバルの実施内容について見直すこととし、事務局が実施案を作成することになった。

2] 講習会事業について

これまでの講習会の実施状況について、報告を行った。

3] 2000年度公認指導員更新研修会について

公認指導員に対し、未参加の場合は資格が喪失する事を周知し、栃木に参加するよう呼びかけることとした。

 

 

 

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