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図―1 国際緊急援助隊派遣までの流れ

 

活動の終了は、被害の状況、他国の援助活動の状況を考慮しながら判断するが、最終的には被災国政府等からの援助の打ち切りの申し出により決定される。

 

2. 海上保安庁における国際緊急援助活動実績

国際緊急援助隊の派遣に関する法律の成立した昭和62年からこれまで、海上保安庁では、5件の災害に対し職員38名を国際緊急援助隊として派遣している。これらの実績は以下のとおりである。

(1) サウディ・アラビア流出原油回収国際緊急援助隊(専門家チーム)

平成3年1月、クウェイトに侵攻したイラク軍はクウェイトの臨海原油備蓄施設を破壊、大量の原油がペルシャ湾に流出した。流出した原油はサウディ・アラビア国のペルシャ湾岸に沿って南下し、多くが同国沿岸に漂着した。

湾岸戦争終了後、日本政府はサウディ・アラビア政府の要請を受け、中東貢献策の一環として流出原油回収のための国際緊急援助隊(専門家チーム)の派遣を決定した。

第1陣は、平成3年3月30日から4月19日(一部については4月28日)まで派遣され、当庁からは海上防災課補佐官及び沿岸調査課主任沿岸調査官が参加している。

 

 

 

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