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人が環境を作り出し、その環境が人を作るといわれております。全くそのとおり、例えば栄えている港にはあまり汚れは見当たりませんが、駄目な港は汚れで一杯です。

環境を見ればそこに住む人たちの人となりがわかるものです。

良い環境を後世に残すこと、それはとてつもない大仕事だと思われます。毎日海を見つめ、時には空き缶を拾い塵を寄せたりしながら、こんなことが環境保全にどれほど役立っているのか自分に問い掛けながら、それでも約一万個は空き缶を拾ったでしょうか。

しかし、約7年のお手伝いの期間を通して感じてきた本当のことは、ただ単に直接環境を云々することではなく、良い人達を自分の周りに一人でも見つけ出すこと、それが環境の保全、維持浄化につながるのだという思いでした。

平成8年4月、海洋環境保全推進員という制度変更を経て現在に至るまでに辿り着いたこの心境は、私にとりましては非常に重みのある経験であり結論であると考えております。この8月から、いわき市の環境アドヴァイザーの登録を受け付けていただきました。また現在すでに新しくできた海洋科学館のボランティアの活動もさせていただいております。訪れる子供たちに、ほんの少しでも海の美しさの必要性を伝えることができるならという願いを込めながらの活動であります。教育の問題、福祉の問題、子育ての問題、大きくは企業倫理の問題、ありとあらゆる事柄がすべて環境の浄化に結びついているということを、私達は深く感じ取らなければならないと信じております。(後略)

(東北地区会誌「なりはま」第7号)

 

関東・静岡地区ブロック会議から(抜粋)

(1) 干葉支部 伊藤尚推進員

6月3日に大学生、地域のボランティア44名と遊漁船に分乗して三番瀬を視察しました。大学生は教授からレポートの提出を言われているらしく、一生懸命どういう生き物がいるのか等々色々やっていましたが、ものの30分もたつと駄目ですね、飽きてきてしまって、タバコを吸っては投げ捨てたり、ジュースの空き缶を捨てていました。

注意はしましたが、要するに自分で持ってきたゴミは自分で持って帰る、これは海でも山でも川でも一緒で、各人が海を汚さない、山を汚さない、川を汚さないことと、ゴミを持ち帰るという気持ちを一人一人持ってもらえればきれいになると思っていますし、これからの思想の普及が大事かなと考えています。

(2) 下田支部 河合正典推進員

汚染については、自然的な汚染と人為的な汚染に分けられ、自然的な汚染には赤潮があり、人為的汚染には、工業系、生活系、レジャー系というものに分けられると考えております。

工業系汚染は大きな工場等がないことから、それ程見受けられませんし、生活系汚染は従来どおりと言いますか、良くも悪くもなっていません。

 

 

 

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