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レジャー系汚染には、観光客、釣り客、サーファー、ダイバー等によるポイ捨てしていくゴミが多いようですが、レジャー系汚染については、我々の啓蒙活動でいくらでも成果を上げることができるのではないかと考えています。

ただ、海岸清掃等を行うにしてもボランティアに頼らなければならず、自分の仕事がどうしても優先され、悪く言えば思いついた時にしか活動ができないのが現状で、何とかバラバラに行うのではなく、ルール作りと申しますか、組織化ができないものかと思っています。また、ボランティア活動をより進めやすくするためにも、下敷き等の小道具と言いますか、配付物の量と種類をもう少し増やして頂ければ非常に助かります。

最後に、これらボランティアに対する何か違った形での支援策(情報のコントロール)をお願いしたいと思っています。

 

美しい海は、一人ひとりの日頃の行動から 堺泉北支部 岩本和好推進員

私は、堺海上保安署管内で海洋環境保全推進員をしております。

私は、会社で主に環境の仕事をしながら約三十年が経過しました。当時は、公害問題が大きな課題で、空も海も汚染が進み、空はスモッグ、海は港の奥の方で物が腐ったような臭いがすることもたびたびで、大きな社会問題になっていました。その頃、公害規制するためいろいろな法律ができました。そして海上保安庁など行政の指導と企業の努力によって、空も海も徐々にであるが改善され、現在では、堺泉北地区でも秋から冬になると、海の透明度が上がり、岸壁から海の底が見えるようになりました。しかし、依然としてゴミと赤潮が発生します。これで私たちが望んでいる「青い海」「美しい海」が戻ったとは言えません。

環境を更に良くするためには、企業のさらなる環境改善と、一人ひとりが環境を良くしたいという気持ちを持った行動に期待する必要があると思います。

最近、多くの企業は、環境は「国が決めた規制値を守る」から歩進んで「自ら決めた環境目標を守る」との考えを持ち、その手段として、環境の国際規格である「ISO14001」の認証を取得するところが増えてきました。

それに対して、車から平気でゴミを捨てたり、海や川にゴミや汚水を平気で捨てる人が後を絶たず、個人の環境に対する考え方は必ずしも皆が向上しているとは言えないと思います。このような行為が無くならなければ、美しい海は戻らないと思います。「美しい海」「青い海」を取り戻すには、一人ひとりの行動に掛かっていると思います。

私は海洋環境保全推進員として、そのお手伝いが出来ればと思っています。今後も海上保安署の方、関係者の方のご指導を宣しくお願いします。

(神戸地区会誌「海洋環境保全推進員だより」第15号)

 

 

 

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