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4) 排煙、粉塵などが入り込みにくい場所

 

2.6.2 専用海水ライン

船底より汲み上げる海水の専用配管の設置を行ない、薬注などの影響を受けず、また船の横揺れなどに対しても、安定した海水供給量を維持できるようにする。【新規設置に概算700万円】

専用海水ラインは、大型藻類やクラゲなどを除去するフィルターを設置し、そのフィルターの交換および洗浄を自動で行えるようにする。汲み上げポンプおよびフィルターは2系統備え、交換洗浄などの調整時に切り替えて使用し、常時海水の供給が行えるようにする。また、取水口に水温計を設置し、観測装置までの経路を断熱処理しておく。

 

2.6.3 大気試料取り込み口設置場所

取り込み口の設置場所としては海面に近く、海水・排煙などの影響を受けない条件を満たす場所が望ましい。

 

2.6.4 精密電源

船内共用の電気経路からの配電ではなく、観測システム専用の精密機器電源を設置すれば、精密機器を安定した環境で使用することができる。【新規設置に概算700万円】

 

2.6.5 船内ネットワーク

船内ネットワークの整備をすることで、船橋から観測システムの現状把握や各種トラブルの発生を瞬時に知ることができ、航行中に行う観測システム点検作業の労務を大幅に軽減することができる。

 

2.7 観測システム開発成果のまとめ

 

本観測システム開発の主な成果は以下の通りである。

 

(1) 一般商船搭載用観測システムの開発

海洋観測船で得られるデータの品質レベルを確保し、研究者でない便乗観測者による観測を可能とする一般商船搭載用観測システムを開発した。

一般商船に搭載を可能とするために、停電、漏水、海水流量変化に対応する安全機構を組込んだ。

 

 

 

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