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2.5.4 改善観測システム開発の課題

(1) 省電力化

改善観測システム全体が消費する電気容量をできる限り抑えるよう、各機器類を省電力タイプの仕様に切り替える。

現行観測システムでは、100V 30Aである。

 

(2) 省スペース化

観測システムでは、様々な機能を持った多くの装置が組み合わさるため、設置スペースを有効に活用しなければならない。

現行観測システムでは、3.5m2である。

 

(3) 低コスト化

既存のノウハウを活用することで、開発費等を抑え、普及が容易に行える価格で構築できるようにする。

 

(4) データ処理フローの確立

観測システム搭載船舶から送られてくる各種観測データを、効率よく解析し、速やかにデータ公開できるよう、データ処理フローを作成し、コンピュータによる自動処理システムを整備する。

 

2.6 観測システム設置を容易にするために考慮すべき船舶の整備・構造要件

 

今回開発した一般商船搭載型海洋観測システムを今後各船会社の協力を得て普及する際に、一般商船も海洋観測船と同等クラスの観測精度が保証でき、本システムのような海洋観測装置類を設置しやすくするために、造船や設計段階で考慮すべき事項を提言する。

 

2.6.1 観測システムの設置空間

本観測システム自身は、その設計思想に「省スペース化」をあげているため、場所の大小はさほど影響しないが、消耗品、交換部品、予備器などを保管するスペースが必要となる。

精密機器が多いため、次のような環境下が望ましい。

1) 室温が安定している場所

2) 結露を起こさない(低湿)場所

3) 床が防水仕様である場所

 

 

 

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