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●振動:できる限り振動が少ない事が望ましい。特に二酸化炭素測定装置の検出器(NDIR)は、その構造上、振動をノイズとして検出するため、防振台を設置するとともに、設置の場所および、向きを検討した。

●室温:できる限り温度変化が少ない事が望ましい。特に二酸化炭素測定装置の検出器(NDIR)は、その構造上、温度変化により出力特性が変化するため、検出器全体を断熱容器に収納して急激な温度変化を受けない様にした。

 

2.3.2 本観測システム運用時の必要作業

(1) 各航海前に必要な作業

(a) 本船寄港前

一般商船に便乗するにあたり、必要な手続きなど。

●消耗品購入:観測航海で必要となる観測消耗品の購入。

●乗船手続き:船舶運行会社に対して乗船申し込み、下船等の手続き。

●出国手続き:下船地用のビザ取得、出国手続き、税関申告。

●二酸化炭素標準ガスの濃度検定:WMOスケールによる濃度検定(本観測では 気象庁にて行った)。

●荷役手配:寄港中に積みおろしする器材の荷役の手配。

●その他:下船地での宿泊、帰国時の航空券手配。

 

(b) 寄港中

出港後の観測に備えて行う作業。

●観測装置動作チェックならびに部品交換:電磁弁、ポンプなどの動作チェックをし、必要なら新規交換や調整を行う。

●消耗品等の船への積込:代理店による観測器材の積み込み。

●海水系ならびに大気試料系流路のリークチェック。

 

(c) 出港直後

離岸後、沿岸域を離脱して観測開始位置までに行う作業。

●NDIRゼロスパン調整および標準ガス検量線作成。

●船底水温測定装置設置ならびに観測開始。

●各装置内蔵時計時刻合わせ:本観測では、UTC(Coordinated Universal Time 協定世界時)を基準にした。

 

 

 

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